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令和元年度から令和3年度 重点取組達成状況(最終評価)

埼玉県立図書館では、令和元年度から3年間の重点目標・重点取組を設定し、県民の皆様の期待にこたえられるよう利用者サービスの推進に取り組んでいます。

【参考】

3か年の概況

埼玉県立図書館は、令和元年度~3年度、5つの重点目標・重点取組に対し、達成状況を評価するための指標及び数値目標を定め、重点目標達成に向けて各指標に基づいた行動計画に取り組んできた。
しかし、令和元年度末からの新型コロナウイルス感染拡大により、臨時休館、制限付き開館などの対応を余儀なくされ、取組の達成状況は、来館サービスを中心に大きな影響を受けることとなった。
一方、この事態は、ウェブサイトでの情報発信やオンライン研修・事業など非来館型サービスの充実に積極的に取り組む契機ともなった。
各年度評価、最終評価にあたっては、コロナ禍でのサービス評価の在り方について検討した結果、影響は加味せず当初の目標値に照らして評価すること、事業の開催方法の工夫や新たな取組は、評価の判断には用いないが注視すべき点として評価理由に記述することとした。

最終評価

それぞれの重点取組達成状況の評価については、主となる「評価指標」だけでなく、関連するその他の事業統計や利用者アンケートの満足度なども参考にし、図書館協議会委員で構成される「サービス評価小委員会」のご意見もいただきながら、とりまとめています。

重点目標 重点取組 R1評価 R2評価 R3評価 最終評価
1 資料・情報提供機能の強化による全県サービスの推進 多様な情報要求に対し県民・企業の課題解決を支援する資料・情報提供の推進 4 3 4 4
2 ICTを活用した図書館サービスの推進 ICTを活用した情報提供と環境整備の促進 4 4 4 4
3 県民への学習機会の提供の充実 様々な学習機会の提供による自主的な活動の支援、交流機会の創出 5 2 3 3
4 図書館ネットワークの中核機能の充実 ボ県内市町村立図書館、学校図書館等への支援の充実と人材育成 5 2 4 3
5 資料・情報の収集、蓄積、保存の充実 専門的な資料・情報の拡充と蓄積、保存の推進 3 3 4 4

注:評価基準

  • 5:目標を上回っている
  • 4:目標に達している
  • 3:目標の8割以上達している
  • 2:目標に達していないが一定の進捗が見られる
  • 1:目標達成に向けた進捗が見られない

重点目標1 資料・情報提供機能の強化による全県サービスの推進

重点取組 多様な情報要求に対応し県民・企業の課題解決を支援する資料・情報提供の推進

県立図書館が、県民・企業の多様な情報要求に対応して、課題解決を支援するための資料・情報をどれだけ提供しているかを測るため、レファレンスサービスを中心に6つの指標を設定しました。

  • 【投入指標】パスファインダー等の発行数
  • 【投入指標】国立国会図書館レファレンス協同データベース事例公開件数
  • 【活動指標】レファレンス件数(事項調査)
  • 【活動指標】レファレンス掲示板件数(協力レファレンス)
  • 【満足度】レファレンス満足度
  • 【満足度】協力レファレンス満足度
最終評価 4
最終評価理由 コロナ禍の影響を大きく受け、国立国会図書館レファレンス協同データベースの事例公開件数やレファレンス掲示板の利用件数が落ち込んだものの、来館サービスが行えない時期にも、パスファインダーを多く発行したり、資料展や講座の実施方法を工夫する等して、県民・企業への課題解決支援を継続することができた。その結果、個人・協力レファレンスともに3年間を通して高い満足度を維持することができた。
以上のことから、最終評価を「4」とした。
課題及び次期取組内容 今期の取組をふまえて、次期は作成したパスファインダー等の情報提供ツールの効果的な活用を図る。また、利用機会の拡大のために、非来館型レファレンスサービスの充実を目指す。

重点目標2 ICTの進展に即した図書館サービス提供の推進

重点取組 ICTを活用した情報提供と環境整備の促進

県立図書館が電子的な図書館サービスの提供をどれだけ推進しているかを測るため、図書館ウェブサイトやデータベースに関するの7つの指標を設定しました。

  • 【投入指標】埼玉関係雑誌記事索引データベース入力件数
  • 【投入指標】埼玉人物文献索引データ入力件数
  • 【活動指標】ウェブサイト更新回数
  • 【活動指標】デジタルライブラリー、埼玉関係データベースの検索件数
  • 【満足度】データベース満足度
  • 【満足度】ウェブサイト満足度
最終評価 4
最終評価理由 「埼玉県立図書館所蔵資料デジタル化年次計画」を策定し、所蔵資料のデジタル化を推進した。これにより所蔵資料のデジタル化が計画的に進み、重点取組である「ICTを活用した情報提供」が促進された。
また、オンライン資料(※)の公開準備を進め、データのみで作成された収集資料の提供環境を整えるなど、情報提供の環境整備に努めた。
以上のことから、最終評価を「4」とした。
課題及び次期取組内容 ICTを活用した情報提供と環境整備をさらに促進する。そのため「デジタル地域資料アーカイブ」の構築 を検討し、 著作権法の改正に伴う複写物の電子送信サービスを開始する。

※ オンライン資料:インターネット上で公開されるデジタル資料。収集資料の中では自治体の刊行物に多くみられる。

重点目標3 県民への学習機会の提供の充実

重点取組 様々な学習機会の提供による自主的な活動の支援、交流機会の創出

県立図書館が、図書館活動の中でどれだけ県民に自主的な学習機会や交流機会を提供しているかを測るため県民参加の事業や講座・資料展等の連携事業にかかわる3つの指標を設定しました。

  • 【投入指標】県民参加の事業・連携事業(講座・資料展等)の開催回数
  • 【活動指標】県民参加の事業・連携事業(講座・資料展等)の参加者数
  • 【満足度】県民参加の事業・連携事業(講座・資料展等)の満足度
最終評価 3
最終評価理由 令和2年度・令和3年度のコロナ禍により集合型イベントの中止や参加人数の制限などを行い、学習機会の提供回数や参加人数は令和元年度より減少した。しかし、オンラインでのイベントの実施やその後日配信、オンライン研修参加者に向けたZoomの操作研修など、従来とは異なる開催方法の工夫を図った。その結果、人との接触が制限された社会状況の中で学習機会の提供や交流機会を創出することができた。また、満足度はいずれの年度も目標値を上回ることができた。
以上のことから、最終評価を「3」とした。
課題及び次期取組内容 コロナ禍により、従来と異なる学習機会・交流機会の確保が課題となり,オンラインでの取組を進めた。次期では今期の取組を深め、県民の学習・交流を通じた新たな価値創造の機会について検討・実施する。

重点目標4 図書館ネットワークの中核機能の充実

重点取組 県内市町村立図書館、学校図書館等への支援の充実と人材育成

県立図書館が県内図書館ネットーワークの中核施設としての役割をどれだけ果たしているかを測るため県内図書館や類縁機関、学校等を対象とした研修・講座にかかわる3つの指標を設定しました。

  • 【投入指標】図書館、類縁機関、学校等を対象にした研修・講座の開催回数
  • 【活動指標】図書館、類縁機関、学校等を対象にした研修・講座の参加者数
  • 【満足度】図書館、類縁機関、学校等を対象にした研修・講座の満足度
最終評価 3
最終評価理由 県内図書館ネットワークの中核として、人材育成のための研修会等を開催することを目標としたが、コロナウイルス感染拡大防止のため、研修会・講座の開催を中止や定員を半分以下に減らす等配慮したため、令和2年度以降、投入指標の開催回数と活動指標の参加者数が目標値を大幅に下回った。令和3年度は、開催方法をオンライン、配信、メール、書面などの工夫を凝らし、投入指標、活動指標ともに前年度からは増加したものの、目標値を達成できなかった。一方、参加者の満足度は3年間を通して目標値を上回った。
以上のことから、最終評価を「3」とした。
課題及び次期取組内容 司書等専門職員の人材を育成し、図書館ネットワークの中核機能を強化する。そのために、オンライン等の開催方法や効果的な研修プログラムを検討し、県内市町村立図書館等との連携・協力した研修会・講座を実施する。

重点目標5 資料・情報の取集、蓄積、保存の充実

重点取組 専門的な資料・情報の拡充と蓄積、保存の推進

県立図書館が、調査研究図書館として、専門的な資料・情報を収集・蓄積し、保存に取り組んでいるかを測るため新規収蔵資料等にかかわる5つの指標を設定しました。

  • 【投入指標】図書の新規収蔵冊数
  • 【投入指標】視聴覚資料の新規収蔵点数
  • 【投入指標】雑誌の新規収蔵冊数
  • 【活動指標】協力貸出点数
  • 【満足度】県立図書館の特徴的資料(ビジネス支援、健康・医療、地域・行政、海外、子ども読書)の満足度
最終評価 4
最終評価理由 専門的な資料収集を行い、閲覧室内やコーナー等特徴的なサービスの拡充を図った。また、新たな形態である「オンライン資料」の収集・整理を開始し、次期のウェブサイトでの公開につなげることができ、資料・情報の収集、蓄積を充実させることができた。
資料保存については、書庫内への除湿器設置や職員研修の実施により充実に努めた結果、湿度面での環境改善や職員の意識・技術向上を図ることができた。
長期的な積み重ねを重視する「収集、蓄積、保存の充実」という目標の性質を踏まえ、3か年かけて最終年度にほぼ目標に達したことを評価した。
以上のことから、最終評価を「4」とした。
課題及び次期取組内容 資料・情報の収集では、新たな資料形態の「電子書籍」について導入方法の検討に着手する。また、「オンライン資料」について、ウェブサイトでの公開を踏まえ、収集・整理を継続して進める。資料保存に関しては、保存環境の改善や職員研修に引き続き取り組む。