平成29年度 第2回 貸出文庫新着案内 予約受付開始 平成30年3月14日(水)午前9時から 書名 著者 出版社 頁 内容 説明 荒仏師運慶 梓澤 要 アズサワ カナメ 新潮社 (2016.5) 364p 少年の頃「醜い顔」と嘲られた運慶は、それゆえ美に敏感となった。鎌倉武士の逞しい肉体に目を奪われ、女の姿態を仏の姿に写しとっていく。戦乱渦巻く時代に、美と祈りの狭間で格闘し続けた天才を描く歴史小説。第23回中山義秀文学賞受賞 影裏(エイリ)沼田(ヌマタ)真佑(シンスケ) 文藝春秋 (2017.7) 94p 北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが…。第122回文学界新人賞受賞、第157回芥川賞受賞 くちなし 彩瀬(アヤセ)まる 文藝春秋 (2017.10) 215p 別れた愛人の左腕と暮らす。運命の相手の身体には、自分にだけ見える花が咲く。獣になった女は、愛する者を頭から食らう。繊細に紡がれる、7編の傑作短編集。 第158回直木賞候補 淳子のてっぺん 唯川 恵(ユイカワ ケイ) 幻冬舎 (2017.9) 435p「エベレスト?女なんかに登れるもんか」。そんな男の言葉に負けん気を発揮、女性だけの隊で頂を目指し、8848メートルに立った淳子。山頂から彼女が見たものは…。登山家・田部井淳子がエベレスト登頂を成功させるまでの物語を完全小説化。 たゆたえども沈まず 原田(ハラダ)マハ 幻冬舎 (2017.10) 408p 19世紀末、栄華を極めたパリの美術界で浮世絵を売りさばく日本人・林忠正。その頃、売れない画家フィンセント・ファン・ゴッホはパリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな2人の前に忠正が現れ…。2018年本屋大賞ノミネート デンジャラス 桐野夏生(キリノ ナツオ) 中央公論新社(2017.6) 287p 君臨する男。寵愛される女たち。文豪が築き上げた理想の「家族帝国」と、そこで繰り広げられる妖しい四角関係…。日本文学史上もっとも貪欲で危険な文豪・谷崎潤一郎の「業」を描く。 BUTTER(バター)柚木(ユズキ)麻子(アサコ) 新潮社 (2017.4) 460p 結婚詐欺の末、男性3人を殺害したとされる容疑者・梶井真奈子。世間を騒がせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿と、女性としての自信に満ち溢れた言動だった。週刊誌で働く記者・里佳は真奈子への取材を重ねるうちに、彼女の言動に翻弄され始め…。第157回直木賞候補