海外の図書をさがす(調べものに役立つ資料案内)
あなたが課題や宿題のために海外の図書について調べるとき、興味があって海外の図書を見てみたいとき、どのように情報を探していますか。簡単で便利なネット通販サイトもありますが、そのほかにはどんな方法があるでしょうか。
今回は「海外の図書をさがす」と題して、外国語で書かれた図書の情報をさがすはじめの一歩をご紹介します。(2017年3月31日作成)
キーワード
外国 海外 図書 邦題 原題 著者 翻訳者 目録
関連資料・情報の集め方
1 県立図書館で探す
外国語で書かれた本でも、キーワードになるのは「書名」「著者名(翻訳者名)」です。
「書名」には、日本語訳された名前(邦題・訳書名)と、もともとの名前(原題・原書名)の2つがあります。また、出版時の元言語から別の言語に翻訳された図書には、「翻訳者名」も大切なキーワードになります。
県立図書館に所蔵されているか目録を検索してみましょう《埼玉県立図書館蔵書検索》
目録とは、「ある種の物品を簡潔に表現してリスト化したもの」です。図書館の目録では、その館にある資料のリストまたはカタログを指します。蔵書検索とは、目録に検索機能を付け足したものといえます。
県立図書館で海外の図書を探すときは、はじめに次のことをします。
そのあと、探している図書のキーワードを入力します。
原書名で探したい → 検索条件:書名のところに原書名を入力
著者名で探したい → 検索条件:著者名のところに著者名を入力
言語別に探したい → 検索条件:書名のところに「○○語版」と入力例えば、スペイン語で書かれた図書が見たい時は、書名のところに「スペイン語版」と入力します。
★蔵書検索システム(蔵書検索画面へリンクします)
「○○語版」の入力は、カタカナで「スペインゴバン」でも、英語で「Spanish」でも大丈夫です。
県立図書館には、スペイン語だけでなく様々な言語でかかれた図書があります。
また、児童書や埼玉資料にも外国語でかかれたものがあります。
県立図書館多文化サービスのページでは、海外資料のほかに児童書・埼玉資料を含めた言語別の検索結果例が紹介されています。
★そのほかの言語でかかれた図書の検索結果例(多文化サービスのページへリンクします)
図書の情報を図書で探してみましょう《紙媒体の目録》
紙媒体の目録からは、書名や著者名、出版年などの図書の情報を探すことができます。インターネットで検索する前に、キーワードをもう一度確認しておきます。キーワードは、そう
・著者名
例えば、次のような目録を使ってみます。
R027.34/ホン『翻訳図書目録 2011-2013 1総記・人文・社会』(日外アソシエーツ 2014)
分野別に3冊と別冊索引があります。訳書名などで探せます。年刊ではないので、発行年には注意が必要です。
★所蔵一覧を見るには・・・書名に「翻訳図書目録」を入力して蔵書検索します。
R027.341/ホン 『翻訳書原題邦題事典』(日外アソシエーツ 2014)
邦題の索引があります。また、原著者名のカナ表記からも探せます。
R903.1/コ 『明治・大正・昭和翻訳文学目録』(国立国会図書館編 風間書房 1989)
原著者名での索引があります。明治元年から昭和30年までを収録しています。
例えば、次のような目録を使ってみます。
R282.033/トウ 『東洋人名・著者名典拠録』(日外アソシエーツ 2010)
別冊索引があります。漢字文化圏のほか、漢字で表記される地域の人名が掲載されています。
★所蔵一覧を見るには・・・書名に「東洋人名・著者名典拠録」を入力して蔵書検索します。
R282.033/セイ 『西洋人名・著者名典拠録1(A~K)』(日外アソシエーツ 2004)
全3巻と別冊索引があります。主に翻訳図書の著者が掲載されています。
★所蔵一覧を見るには・・・書名に「西洋人名・著者名典拠録」を入力して蔵書検索します。
R280.33/Wh 『Who's who :an annual biographical dictionary 2017』(A&CBlack 2016)
年刊の外国人名辞典です。年ごとに掲載されている人名は変わりますので、探すときは時代に気をつけます。
★所蔵一覧を見るには・・・資料区分を「海外資料」、書名に「Who's Who」、分類に半角数字で「2」を入力して蔵書検索します。
いずれも図書館内でのみ利用できます。
2 インターネットで探す
キーワードを踏まえて、次はインターネットを使ってみます。
図書の情報や所在を探すときには、例えば次のようなウェブサイトが参考になります。
《埼玉県内公共図書館等横断検索システム》(埼玉県立図書館 http://cross.lib.pref.saitama.jp/)
市町村立図書館の蔵書を横断して検索できるシステムです。県内には海外の図書を所蔵している市町村立図書館もありますので、一度確認してみましょう。
《NDL-OPAC》(国立国会図書館 https://ndlopac.ndl.go.jp/)
国立国会図書館所蔵資料を原著者名の原綴・カナ表記、訳者名から検索できます。
詳しい検索方法は★リサーチ・ナビ「外国語から日本語に翻訳された単行書を探す」(国立国会図書館ウェブサイトへリンクします)を参照のこと。
《CiNii Books》(国立情報学研究所 http://ci.nii.ac.jp/books/?l=ja)
日本国内の大学図書館等で所蔵している資料を検索できます。
《Worldcat》(OCLC http://0-www.worldcat.org.novacat.nova.edu/?lang=ja)
世界の図書館の目録を横断的に検索することができます。
《IndexTranslation》(UNESCO http://www.unesco.org/xtrans/)
1932年以降、約100カ国で出版された翻訳図書のデータを検索できます。ウェブサイトの言語は英語です。
こんな数字の並びを見たことはありませんか。
この数字は、ISBN(あい・えす・びー・えぬ)といいます。国際標準図書番号のことです。
図書のタイトルごとにつけられた番号で、出版された国や出版者、書名を数字であらわします。 販売や図書館の蔵書の情報にも書かれていて、検索のキーワードにできます。
外国語の入力が苦手でも、数字だけで本を探すこともできてしまうのです。
※番号のない古書や自費出版本もあるので、ご注意ください。
3 世界のデジタル資料を見てみる
著作権の保護期間が終了しているものなど、主に古いものが対象となりますが、デジタル化してインターネット上で公開されていることもあります。
※ウェブサイトで閲覧できる情報には限りがありますので、ご注意ください。
・著者名=author
・翻訳者=translator
・その他、書名や内容に関係のある言葉を用意します
デジタル資料の情報をまとめて検索
例えばこんなウェブサイトがあります。《World Digital Library》(Library of Congress, UNESCO http://www.wdl.org/en/)
ユネスコと米国議会図書館が協同で運営しています。広くさまざまな国や地域のデジタル画像を検索できます。
たとえば、検索窓に「Saitama」と入力してみます。
検索結果には、「Voyages and Travels in All Parts of the World:volume7」。
洋書のデジタル画像を閲覧できます。
《Europeana Collections》(Europeana http://www.europeana.eu/portal/en)
ヨーロッパの図書館や美術館、博物館などの施設のデジタル資料をまとめて検索できるポータルサイトです。
特定の国や言語のデジタル資料 《各国の図書館ウェブサイト》
多くの国や地域の図書館がありここでは紹介しきれませんので、一部を例としてご紹介します。《Library of Congress》(Library of Congress https://www.loc.gov/)
米国議会図書館です。「DigitalCollestion」や「AmericanMemory」などのデジタル資料の特集があります。
《Trove》(National Library of Australia http://trove.nla.gov.au/)
オーストラリア国立図書館のデジタルデータ検索サイトです。
《中国国家数字图书馆》(中国国家数字图书馆 http://mylib.nlc.cn/web/guest)
中国の国立図書館や公共図書館等機関のデジタル資料やデータを検索できます。
《국가전자도서관(国家電子図書館)》(국가전자도서관 http://www.dlibrary.go.kr/)
韓国の国立図書館その他の機関のデジタル資料を検索できます。
そのほかにも、外国の文化機関によるデジタル資料を公開しているウェブサイトがあります。
★リサーチ・ナビ「欧米の文化機関のデジタルアーカイブ」》(国立国会図書館ウェブサイトへリンクします)(国立国会図書館 https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-685.php)
★リサーチ・ナビ「アジアの文化機関のデジタルアーカイブ(中国・台湾・韓国)」(国立国会図書館ウェブサイトへリンクします)
(国立国会図書館 https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-129.php)
およその意味がわかればよいときは、機械翻訳を使ってみましょう。
例えば、次のような方法があります。
【ブラウザ翻訳】 外国語サイトで右クリック →「翻訳する」という項目をクリック
【ブラウザ翻訳】 検索結果一覧で「このページを訳す▼」をクリック
【各種翻訳サイト】Googleやエキサイトなどの翻訳サービス
★埼玉県立図書館の調査研究に役立つリンク「翻訳」(県立図書館ウェブサイトへリンクします)
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