図書館ブログ
2026年10月30日
クイズや実験が盛りだくさん!文化講座「恐竜研究の世界へようこそ!恐竜の進化とくらしを探ろう」を開催しました
こんにちは。久喜図書館自然科学・技術資料担当です。久喜図書館では、9月12日(土曜日)に令和8年度文化講座「恐竜研究の世界へようこそ!恐竜の進化とくらしを探ろう」を開催しました。
筑波大学生命環境系准教授の田中康平(たなか こうへい)先生を講師にお招きし、化石研究の方法や恐竜の卵の温め方などについてお話しいただきました。このブログでは、100人以上の方に御参加いただき、大盛況だった本講座の概要を御紹介します。
(文化講座チラシ)
まず、「これまでに見つかっている恐竜は何種類でしょう?」という四択のクイズから始まりました。その後も「どっちが恐竜の化石?」「これは体のどこの骨?」という質問があり、クイズを交えながら化石について解説いただきました。参加していた子どもたちも、自分が正解だと思うものに「はい!」と元気よく手を挙げていました。

(四択のクイズで正解だと思うものに手を挙げる参加者)
また、ステージ上に並べた実験器具を使って、「なぜ、恐竜が繁栄したのか?」を体感できるような実験も行われました。例えば「恐竜の歯にギザギザがあるのはなぜか?」が理解しやすくなるよう、ナイフでスポンジを切ってみたり、卵殻の間隙率(かんげきりつ)(気孔の数と大きさ)を調べるために水を使った実験を行ったりしました。実験に協力した子どもたちはうれしそうで、誇らしげに見えました。

(田中先生と参加者が協力して実験している様子)
クイズや実験を交えたお話に夢中になっているうちに、講演終了の時間となりました。質疑応答では恐竜好きの子どもたちから鋭い質問が多数寄せられ、先生も周りの大人たちも驚いていました。
講演に続いて、当館の司書が調べ方ガイダンス「古生物や化石について調べる」を行いました。文化講座に関連して開催された資料展「いにしえの生き物たち~個性あふれる古生物の世界~」の展示資料や、埼玉県立自然の博物館から借用したチチブクジラ頭骨(レプリカ)を紹介しました。また、情報を探すときのポイント「か・ち・も・な・い」や当館で利用できる商用データベース、調査・相談(レファレンス)サービスについても解説しました。
「か・ち・も・な・い」とは、聖路加国際大学大学院看護学研究科看護情報学分野教授の中山和弘氏が提唱している、ウェブサイトに書かれた内容の質や信頼性を見極めるための5つのポイントの頭文字です。
- か:書いたのは誰か、発信しているのは誰か
- ち:違う情報と比べたか
- も:元ネタ(根拠)は何か
- な:何のための情報か
- い:いつの情報か
詳細は質の高い情報をさがすポイント:『かちもない』または『いなかもち』を御覧ください。

(当館司書による調べ方ガイダンスの様子)
こうして、クイズや実験が盛りだくさんだった文化講座は終了しました。会場には田中先生と話したい方で長蛇の列ができ、田中先生はひとりひとりに丁寧に対応してくださいました。
会場の出入口には、埼玉県立自然の博物館から借用したパネルを掲示しました。

(「国天然記念物「古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群」の場所」パネル)
また、恐竜の足跡シールを床に貼り、1階子ども図書室や2階公開図書室で開催している各資料展へと誘導しました。

(展示会場に続く恐竜の足跡)
各資料展では、田中先生に関する資料や恐竜研究の本などを紹介。資料展に足を運んだ皆さんは、資料や本を手に取ったり熱心に読んだりしていました。

(2階公開図書室の資料展の様子(左)と「チチブクジラ頭骨」レプリカ(右))
参加者のみなさんからは、アンケートで以下のような声が寄せられました。
- 恐竜というと、骨格からの当時の大きさ、形を思考していくことが主流だと思っていました。卵から恐竜の生活環境や子育てが見えてくると知ってとても楽しかったです。先生のお話をまた聞いてみたいです。
- 実演があったので、とても分かりやすかったです。とても楽しくきけました。ありがとうございました。恐竜についてあまりくわしくなくても楽しく聴けたので良かったです。
- 田中先生との質疑応答が楽しかった。また、休けい時間にレプリカなどにさわれたりしたことがうれしかった。「調べる学習コンクール」や「作文(調べたものをまとめる)」などに作品を出してみたいと思っていたため、調べ方案内はちょうどよかった。これからもやってほしい。また来ようと思った。
最後になりましたが、お忙しい中講師を務めていただいた田中先生、本講座に参加していただいたみなさまに感謝申し上げます。ありがとうございました!
2026年10月24日
こんな本あります!ー久喜図書館の書棚からー
こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。
さて、今月は...
■No.1■
『童謡名曲事典』(長田暁二/著 全音楽譜出版社 2020)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:767.7/トウ>

「ちいさい秋みつけた」「七つの子」など長く歌い継がれている唄から「鉄腕アトム」などのアニメ主題歌、「黒ネコのタンゴ」「だんご三兄弟」など大人にも受けて大ヒットしたものまで162曲の楽譜、歌詞と解説が掲載されている。
著者は音楽文化研究家。レコード会社のディレクターとして長年勤務した経歴を持つ。自身の経験と作詞者・作曲者等に尋ねた創作の動機・裏話等に基づく音楽評論を展開している。
「ちいさい秋みつけた」の誕生からレコード化に至るエピソードは、著者が初めて聴いた瞬間、「これはすごくいい唄だ」と背筋に電流が走ったという。しかし、作詞者サトウハチローは当時ライバル会社の専属だったところから、すぐにレコード化できなかった。他社にいつレコード化されるかと「ビクビクして」いたところ、7年後にチャンスが訪れる。
また、「七つの子」の作詞者野口雨情が、この唄に関して自著の中で述べている言葉が胸に響く。「童謡の境地は、いかなる場合にも愛の世界であり、人情の世界でなくてはならないのであります。」
創作者の唄に込めた想いに触れられ、童謡をしみじみと味わうことのできる一冊。
(関 信子)
■No.2■
『劇場建築とイス 客席から見た小宇宙1911-2018』(コトブキシーティング・アーカイブ/企画・監修 ブックエンド 2019)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:526.77/ケキ>

本書は、客席椅子の製作を通じて劇場建築に関わってきた企業が、これまでの記録写真と資料を100周年事業の一環としてまとめたものである。日本全国各地約60の劇場について紹介しており、こうして一挙に見ると、それぞれの劇場が意匠をこらして造られていることがよく分かる。
写真を眺めるだけでも楽しいが、本書の前半にある各専門家たちによる小文もまた、劇場に関する様々な知識を広げることができて面白い。デザインがどう特殊なのか、何に拘って製作されたのか、それによってどんな効果があるのか。時代とともに求められるものが変わり、それに合わせてさらに創意工夫を凝らす姿には感服した。
本書が刊行されてから改装された劇場もある。ぜひ足を運んで、今の劇場を堪能していただきたい。
(M・S)
■No.3■
『教科書と近代文学 「羅生門」「山月記」「舞姫」「こころ」の世界』(日本近代文学館/編 秀明大学出版会 2021)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:910.26/キヨ>

本書は日本近代文学館で開催された「教科書のなかの文学/教室のそとの文学」展を書籍化したものである。今も高校の国語の教科書に載る4つの定番教材『羅生門』『山月記』『舞姫』『こころ』について、作者の来歴や作品執筆の背景、世間の評価など、様々な視点から作品を読み解く。
例えば、幼少期を久喜市で過ごした作家、中島敦の『山月記』の章では、典拠の「人虎伝」と比較し、書いたもの、書かなかったものから中島の意図を探ったり、「李徴はなぜ虎になったのか?」などの授業でよく取り上げられる観点を整理して、作品がどのように読まれてきたかを解説したりしている。
国語の授業を思い出して懐かしい気持ちをおぼえつつ、授業よりも一歩踏み込んで作品を読むことができる。作品の新しい一面を知ったうえで、もう一度元の作品を読むと、また違った発見があるだろう。
(M・A)
それでは、次回もお楽しみに。
2026年10月15日
埼玉県立久喜工業高等学校の生徒さんに図書館オリジナルキーホルダーを製作していただきました!
こんにちは。久喜図書館 新聞・雑誌担当です。
埼玉県立久喜工業高等学校の生徒さんに、埼玉県立図書館及び県立久喜図書館のオリジナルキーホルダーを製作していただきました。
10月8日木曜日に、図書館事業に貢献された同校に対し、埼玉県立久喜図書館長(埼玉県図書館協会会長)から感謝状を贈呈しました。


製作したのは、同校の機械科3年生で、課題研究「金属工芸班」の生徒10人です。

贈呈式では、キーホルダーの製作過程や苦労された点、製作にあたっての想い等についてお話いただきました。

キーホルダーを手に取ってくれる方たちをイメージして、ステンレスの表面が滑らかになるまで、一つ一つ丁寧に磨きあげ、仕上げてくれたそうです。

いただいた150個のキーホルダーは、埼玉県立久喜図書館主催の「情報の探しかた講座」や埼玉県図書館協会主催のイベント参加者の方にお配りする予定です。
《「情報の探しかた講座」(県立久喜図書館開催分)》(https://www.lib.pref.saitama.jp/reference/programs/kuki.html 埼玉県立図書館)

《図書館と県民のつどい埼玉2026》(https://www.sailib.net/tudoi2026 埼玉県図書館協会)


県立久喜工業高等学校の皆さま、キーホルダーを製作いただきありがとうございました。
生徒の皆さんの想いのこもったキーホルダーをゲットするため、ぜひ県立久喜図書館「情報の探しかた講座」、埼玉県図書館協会「図書館と県民のつどい埼玉2026」(スタンプラリーの記念品としてプレゼント)に御参加ください!
2026年9月25日
こんな本あります!ー久喜図書館の書棚からー
こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。
さて、今月は...
■No.1■
『民藝の歴史』(志賀直邦/著 筑摩書房 2016)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:B750.21/ミン>

「民藝」とは「民衆の手で民衆のために作られる実用品」を意味し、この言葉と思想は1926年(大正15年)民藝運動の主唱者である柳宗悦らによって提唱された。
本書は雑誌『白樺』が関わる民藝運動のはじまりから現代までの歩みを、テーマ別かつ時系列で記述している。著者は志賀直哉の甥で、柳宗悦らとともに民藝運動に深く関わった人物。当事者だからこそ知り得る、民藝に関わった人々のエピソードが随所に織り込まれている。
表紙は染色家・柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)によるもの。民藝のデザインに惹かれた人の入門書としても、体系的、横断的に学び直すための資料としても、おすすめしたい一冊である。
(K・U)
■No.2■
『図説ギターの歴史』(ぺーター・ペフゲン/著 現代ギター社 1997)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:763.55/スセ>

ギターは、クラシックやフォーク、ポップスやロックなど様々な音楽ジャンル、そしてレコーディングからライブまで多くの音楽シーンで活躍している楽器の一つ。本書は、そのギターの誕生から現代に至るまでの歩みを、豊富な図版とともに詳解した歴史書である。
古代の弦楽器からリュートやビウェラといった楽器を経て、今の姿へ進化を遂げたプロセスを解説。また、演奏の面では、王侯貴族の宮廷を彩った華やかな姿や、大道芸人による恋歌の伴奏楽器としての姿など、多彩な顔を持つ楽器として紹介。さらに、その進展を支えた名ギタリストたちの足跡についても、ギター史年表で網羅されており、視覚的にも理解しやすい構成となっている。
学術的な要素がありながらも読みやすく、ギターに親しまれている方はもちろん、興味のある方にも、お読みいただきたい一冊。
(T.S)
■No.3■
『地震学の歴史からみる地震防災』(上沼克伊/著 丸善出版 2024)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:453/シン>
近年、大きな地震が頻発している。この本は地震への備えとして、地震に遭遇しても犠牲者にならないようにすることを目的として書かれている。
私たちは、地震がいつ起こるかということに関心を持ってしまいがちだが、前半部分に書かれている過去の地震の状況や研究の歴史などを読み進めると、地震が起きる時期を予知することは現在でも困難であることがわかる。
そこで、自分の生活地域で過去にどのような地震が起こり、どのような被害があったのかを知っておき、地震に遭遇しても命を失わないようにする「抗震力」と被災後の避難所・食料・トイレ等の問題に対処するための「防災力」こそが大事であると著者は述べている。人間は、地震の発生を防ぐことはできないが、地震が起きても生き延びるための方策は、私たち一人一人の備えにあると、改めて考えさせてくれる。
(M・O)
それでは、次回もお楽しみに。
2026年9月17日
令和8年度外国語資料普及事業 講演会「カナダから埼玉まで 世界を写すカメラマン」を開催しました
こんにちは。熊谷図書館多文化サービス担当です。
熊谷図書館では、9月6日(日曜日)に令和8年度外国語資料普及事業として、講演会「カナダから埼玉まで 世界を写すカメラマン」を開催しました。

多文化サービス担当では、毎年「外国語資料普及事業」と題して、多文化への理解を深めるための講座を実施しています。
今回は、カナダ出身の風景写真家・Peter Skov(ピーター・スコーヴ)氏を講師としてお迎えしました。

開催前からお問い合わせを多くいただき、ありがたいことに当日は満員となりました。
講演では、スコーヴさんが今まで撮影されてきた世界中の自然風景を収めた写真が登場!
次々と映し出される写真を、みなさん真剣に見つめます。
個々の写真についてのお話と共に、ベストショットを撮影するための苦労も語られました。

後半では埼玉の写真も登場。
「なにもないところ」とも言われる埼玉ですが、スコーヴさんは本当にそうでしょうか、と問いかけます。
スコーヴさんが撮影された埼玉の風景は、不思議と壮大な魅力に溢れています。
▲稲荷山古墳から見たさきたま古墳群
(Peter Skov(ピーター・スコーヴ)氏 2014年11月30日撮影)
質疑応答の時間では、次々と手が挙がり参加者から絶え間なく質問が続きました。
スコーヴさんは一つ一つ丁寧にお答えくださり、質疑応答の時間が和やかな交流の時間にもなりました。

参加者からは「写真を見て思わず声が出そうになりました」「自然の美しさ、神秘さを改めて感じました」などの感想をいただきました。
スコーヴさん、そしてご参加くださいました皆さま、ありがとうございました。
今回の講演会は、10月1日(木曜日)から期間限定で後日配信を予定しております。
好評につき、9月27日(日曜日)まで受け付けを延長いたしました。ぜひお申し込みください!
電子申請サービス(後日配信)
また、図書館2階ロビーでは、今回の講演会に併せた連携展示を行っています。
スコーヴさんからお借りした写真や著作も展示しておりますので、こちらもぜひご覧ください。
資料展「世界を写す外国語資料 写真で巡る風景」


