小学校5,6年生むけ 平成29年度紹介
平成30年春紹介(しょうかい)
あたらしくでた本(ほん)から
スラムにひびくバイオリン ゴミを楽器に変えたリサイクル・オーケストラ
スーザン・フッド 作 サリー・ワーン・コンポート 絵 汐文社 2017年
パラグアイのまずしい町、カウテラ。ゴミしょり場のあるこの町は、うるさくて、鼻をつくにおいがして、生活するのにふさわしい場所ではありません。
ある日、町に音楽教室ができましたが、楽器が足りません。先生は、ゴミの山の中から楽器に使えそうなものをさがしました。オイル用ドラム缶(かん)がチェロに、水道管がフルートになりました。
こうして生まれたリサイクル・オーケストラに、びっくりするようなことがおこるのです。
ながくよみつがれた本(ほん)から
獣の奏者 1(闘蛇編)
上橋菜穂子 作 講談社 2006年
母と二人でくらす、好奇心旺盛(こうきしんおうせい)な少女エリン。エリンの母は「闘蛇(とうだ)」という戦うための獣の世話をしていた。ある日、母が世話をしている闘蛇が何頭も一度に死に、そのために母は処刑(しょけい)されてしまう。
母が残していった言葉の意味は何なのだろう?ずっと昔に起きたあやまちとは?
生きのびたエリンは、やがて王国の運命を左右する立場となっていくが、自分の信じる道を進んでいく。
赤毛軍団のひみつ 新装版シャーロック・ホームズ 02
コナン・ドイル 作 中尾明 訳 岩崎書店 2011年
「赤毛軍団団員ぼしゅう。条件(じょうけん)はかみの毛が赤いこと。かんたんな仕事で毎週給料があたえられます。」こう書かれた広告を見て、赤毛のウィルスンは団員に応募し、1日に4時間、赤毛軍団の事務所(じむしょ)で大英百科事典を書き写す仕事を始めました。ところがある日、ウィルスンが事務所に行くと、「赤毛軍団は解散(かいさん)しました」のはり紙が。このあやしげな軍団に事件(じけん)のにおいを感じたホームズは、さっそくちょうさに乗り出すのでした。
へいせい29ねん秋(あき)紹介(しょうかい)
あたらしくでた本(ほん)から
チョプラン漂流記お船がかえる日
小林豊 文・絵 岩波書店 2017年
江戸(えど)時代のことです。北海道から江戸へ向かう船に乗っていた8才の市松は、とちゅうであらしにあい、南の島のチョプランという土地に流れ着きます。言葉も通じず、なれない南国での生活に、仲間は次々とへっていき、残ったのは市松と船頭の文助だけでした。二人は村人たちと親しくなり、市松はたくましく成長していきます。市松はこの村と仲間が大好きになっていましたが、5年後、ついに日本へ帰ることになるのです。
ながくよみつがれた本(ほん)から
魔女ファミリー
エレナー・エスティス 作 エドワード・アーディゾーニ 絵 井上富雄 訳 瑞雲舎 2002年
「魔女ばあさんは追放よ」エイミーとクラリッサはそう言うと、魔女ばあさんを草一本ないガラス山に追放した絵をかきました。すると、魔女の世界では本当に、魔女ばあさんがガラス山へと追いやられてしまったのです。
こうしてガラス山では、魔女ばあさんと黒ネコのトム、ハチのマルチ、3人での生活が始まりました。さらに、ちび魔女ちゃんや赤ちゃん魔女もやってきて、思いがけないことが次々に起こります。
だれも知らない小さな国 コロボックル物語 1
佐藤さとる 著 村上勉 絵 講談社 1985年
ぼくが小学校3年生の時、ある小山に入りこんだ。そこには「こぼしさま」とよばれる小さな人が住むという伝説があった。そしてある日、ぼくは、小川を流れていくくつの中で、手をふる小さな人たちを見たんだ!ぼくはこの日から、ずっとこの小山のことが頭からはなれなかった。
やがて大人になったぼくは、「こぼしさま」=「コロボックル」たちと出会い、コロボックルたちと小さな国をつくることになったんだ。
平成29年夏紹介(しょうかい)
あたらしくでた本(ほん)から
高尾山の木にあいにいく
ゆのきようこ 文 陣崎草子 絵 理論社 2017年
「こんにちは、また来たよ」
5月のある日、おじいさんはそう言って高尾山を登っていきます。おじいさんは高尾山で植物の観察を続けているのです。白い花をたくさんさかせるミズキ。モミジの形の葉をしたモミジイチゴ。かすかにおしょうゆのかおりのするカツラの木。オオルリやキビタキなど鳥の声。おじいさんは五感をいっぱい働かせて自然を楽しみます。
もうすぐ夏休み。山の木々に会いに行きませんか?
北をめざして-動物たちの大旅行
ニック・ドーソン さく パトリック・ベンソン え いだてつじ やく 福音館書店 2016年
北極って、寒くて、暗くて、雪や氷ばかりというイメージではないでしょうか?
冬は太陽がしずんだままで、雪と氷ばかりの真っ暗なところですが、春になると、植物や動物がふえて、食べ物が豊富(ほうふ)になります。それを求めて、世界中からたくさんの生き物が、あるものは飛び、あるものは泳ぎ、またあるものは歩いて、北極にやってくるのです。
動物たちといっしょに北極を目指してみましょう。
ながくよみつがれた本(ほん)から
マチルダは小さな大天才
ロアルド・ダール 作 クェンティン・ブレイク 絵 宮下嶺夫 訳 評論社 2005年
マチルダは5才。むずかしい本も読みこなす、かしこいチャーミングな女の子です。
でも両親はマチルダをみとめてくれません。そこでマチルダは、父親のぼうしにせっちゃくざいをぬったり、ゆうれいさわぎをおこしたり、ちえを使って、おとなにちょっと仕返しをしました。
そんなマチルダを理解してくれたのが、小学校の先生、ミス・ハニー。マチルダは、ミス・ハニーを不思議な力で悪魔(あくま)のような校長先生から守ります。