小学校5,6年生むけ 令和5年度紹介
令和5年夏紹介(しょうかい)
絵で旅する国境
クドル/文 ヘラン/絵 なかやまよしゆき/訳 文研出版 2022
国と国とをわける線、ひとつの国をぐるりと取りかこむ線のことを国境(こっきょう)という。きみは、この線をこえてどこかへいったことがあるだろうか?
国境線は食卓(しょくたく)の下に通っていることもあれば、うっそうとしげる森や巨大な滝(たき)を通っていることもある。道路に引かれた線が国境をあらわしていることもあれば、長くて高い壁(かべ)が国境として立ちはだかっていることもある。
これは、国境を旅する本だ。
黄金の村のゆず物語
麻井みよこ/著 ポプラ社 2022
1960年4月、さすらいの農業技術(ぎじゅつ)指導(しどう)技師(ぎし)臼木弘(うすきひろし)が山奥の徳島県木頭村(きとうそん)にやってきた。
木頭ならではの作物はないかさがしはじめたところ、ある日、一本の大きなゆずの木を発見した。これに目をつけた臼木は、日本で初めてのゆず栽培(さいばい)を試みる。当時は実るまでに18年もかかると言われたゆず。栽培を成功させ、村人のくらしをゆたかにすることはできるだろうか。
目で見ることばで話をさせて
アン・クレア・レゾット/作 横山和江/訳 岩波書店 2022
物語を作ることが好きな11才のメアリーは、生まれつき耳が聞こえない。けれど、メアリーがくらす島では、耳が聞こえる人も聞こえない人も手話で話をするので、特に不自由は感じなかった。
ある日、メアリーをかばって兄さんが馬車にひかれて死んでしまう。
そんな時、耳が聞こえない人が多いこの島の原因(げんいん)を調べるため、科学者がやってきた。メアリーは、その科学者あてにとどいた手紙を読んでしまい...。