2011年12月
2011年12月28日
浦和でも開催!「やって納得!情報の探しかた講座」
去る12月12日(月)、浦和図書館で「やって納得!情報の探しかた講座」を行いました。
浦和図書館では毎回午前、午後で各1コースずつ講座を設けています。
主に図書館の休館日に講座を充てているのは、普段、利用者用のインターネット端末として使っていただいているパソコンを、講座時に使用するためです。
今回は、午前に「図書館の本を探す(応用)」、午後に「事典や辞典の使いかた」の2コースを行いました。
まずは、午前の「図書館の本を探す(応用)」。
この講座では、図書館の蔵書検索システム(OPAC)をさらに使いこなすための技として、「具体的な資料名は分からないけれどもこんな本を探したい」といったときに使える件名検索の仕方や各種書誌データベース、雑誌の記事を探すための方法などのご紹介と実習を行いました。
午後の「事典や辞典の使いかた」ではパソコンを離れて、実際にいろいろな辞典・事典を手にとりながら、参加者どうし和気あいあいと調べ物の体験をしていただきました。日頃からよく図書館をお使いの方にも、新たな分野の事典に関心が広がる機会となったようです。
次回、1月16日(月)に行う2コース、商用データベース(主にヨミダス歴史館とJRS経営情報)の活用法を実習形式で学ぶ「データベースさらに使ってみま専科?!」と、埼玉に関する情報をあの手この手で探します「図書館で知る彩の国さいたま」は、
1月6日まで募集中です!ぜひふるってご応募ください!!
県立図書館は、年内は本日までとなります。
今年一年、ご利用いただきありがとうございました。
文責:O&T
2011年12月8日
熊谷図書館 資料展「マヤ文明と終末思想-マヤ暦から世界の終末思想まで-」
一説によると、2012年には世界が滅びるそうです(^_^;) それを真に受けて「滅びる前に展示しちゃえ!」というわけでもないですが、せっかく話題になっているので、今回は「マヤ文明」をとりあげてみました。
今回は特に「マヤ暦」について詳しく解説してみました。マヤ暦には大きく分けて「ツォルキン」「ハアブ」そして「長期暦」というものがあり、それぞれが関連することで歴史的な事実を記録することができるようになっています。
これがツォルキンです。
13までの数と2 0種類の日を組み合わせて、260日で1巡します。20種類の曜日がある1ヶ月13日のカレンダーと考えると、イメージしやすいかも知れませんね。
われわれのカレンダーに一番近いのが、このハアブです。
1ヶ月20日間で、19ヶ月で1年になります。19月だけが5日間で終わって、全部で365日。閏年はありません。
実際には、ツォルキンとハアブは組み合わされて使われることが多く、これを「カレンダー・ラウンド」といいます。
こうすると、ある日から数えて、ツォルキンとハアブがまったく同じ日が来るのは、約52年後。十干十二支で「丙午(ひのえうま)」の年(60年に1回)が回ってくるようなものでしょうか。
そして、今回「マヤ終末予言」として最も注目を集めている暦がこの「長期暦」。左の例は「5バクトゥン4カトゥン3トゥン2ウイナル1キン」と読みます。「バクトゥン」とか「カトゥン」というのは、われわれの数字で言う「億」とか「万」みたいな桁のことです。ちなみに、この日は紀元前3144年8月13日から数えて749,921日目を示します。大体2,053年後ですから、これでもまだ紀元前1091年ごろ。気が遠くなりますね...。
マヤの長期暦は一番上の桁の「バクトゥン」が13になった時に終わるとされており、その日(「13.0.0.0.0」と書きます。)が西暦では2012年12月23日ごろ。というわけで、マヤ文明への神秘幻想とこの暦が重なって、「2012年12月に世界滅亡」という話になります。
果たして本当に滅亡が来るのか、神ならぬ一図書館屋にわかる筈もありませんが、だからと言ってパニックに陥ったりするような無様な真似は避けたいものです。
「たとえ明日世界が滅びようと、私は今日リンゴの木を植えよう。」(マルティン・ルター)
資料の保存と提供に徹しつつ、世の中の動向をじっと見守る図書館にとっては、この姿勢が一番しっくりくるように僕には思えます。
もし気が向いたら、見に来てください。お待ちしています。
・展示期間:平成23年11月26日(土)
~平成24年2月23日(木)
・会場:埼玉県立熊谷図書館 2階ロビー
担当:(熊谷)ふじ
2011年12月6日
パネル展示 本を治す
久喜図書館では、パネル展示「本を治す ~震災からの小さな復興~」を開催しています
東日本大震災により、図書館では多くの本が落下しました。
震災後は、散乱した本を元の場所に戻すため、職員が復旧作業にあたりました。
(並べ直しながら棚に戻します)
落下の衝撃に耐えられず、壊れてしまった本もたくさんありました。
(背が割れてしまいました)
今回の展示では、久喜図書館の被災資料に多くみられた症状から、壊れた本の特徴と、実際に図書館で行っている修理方法を、パネルでご紹介します。
実際に使用している材料や道具も展示していますので、あわせてご覧ください。
(主な材料&道具類)
修理は、コツコツと地味で地道な作業。
時間はかかりますが、一冊ずつ丁寧に心を込めて仕上げています。
修理をすれば、壊れて利用できない本も、またよみがえらせることができます
(表紙がとれた本を修理中。未来に残すために...)
展示期間は12月27日(火)までです
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
2011年12月1日
図書館資料の「装備」について
こんにちは。
浦和図書館資料整理担当です。
11月9日の当ブログにて資料収集担当から、資料を集めている様子の紹介(http://libprefsaitama.seesaa.net/article/234324408.html)がありましたが、集められた資料はそのまま閲覧室の書架に並べられるわけではありません。資料収集担当が集めた県立図書館3館分の図書(外国語図書は除く)は「整理」の作業をして各館に送られることになります。
「整理」の作業には、資料が円滑に検索され利用されるように目録データを作成する作業と、資料に蔵書印を押したりバーコードを貼る等の図書館の資料として管理するための「装備」の作業があります。
今日はその「装備」の作業を紹介します。
主な「装備」用品です。
「装備」の基本的な作業には、「押す」「貼る」「覆う」の三つの作業があります。
まずは「押す」からです。
図書館の所蔵資料であることを表す「蔵書印」を奥付に押します。
「小口印」を資料の「地」の部分に押します。
次に「貼る」です。
貸出・返却時にスキャンする「バーコード」を「館名シール」と組み合わせて、資料の表紙または裏表紙の左下部分に貼ります。
資料の所在位置を表す請求記号を印字した「ラベル」を背表紙の下の部分に貼ります。
最後に「覆う」です。
図書館の資料を永く良好な状態でご利用いただくために、利用の多い資料には透明なフィルムでコーティングします。
そのほかに正誤表の貼付や付録の添付の作業が加わることもあります。
11月9日のブログで紹介されたように「埼玉資料」の場合、通常の形態の図書ではない資料も数多く受け入れています。
リーフレットやホッチキス止めの資料、これらをこのまま書架に並べたのでは他の資料の中に埋もれたり、傷んだりしかねません。このような資料は通常の図書とは違った装備をします。
リーフレットは封筒に入れます。
封筒の端にタイトルを印字したシールと請求記号ラベルを貼ります。
ホッチキス止めの資料はフラットファイルに綴じます。
図書館の資料は、資料の形態に応じて「装備」されて書架に並ぶことになります。
皆様のご利用をお待ちしています。