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図書館の仕事

2023年4月25日

書架ずらしを頑張っています!

こんにちは、地域・行政資料担当です。

私事ですが、先日、部屋の模様替えをしました。
収納が限界間近だったので、不要になったものを捨てたり、家具の配置を変えたりして、
物を置けるスペースを増やしました。
なかなかの重労働でしたが、空間にゆとりがある素晴らしさを実感することができました。

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ところで、図書館でもこれと似たようなことをしているのをご存知ですか?

図書館の蔵書は年々増えます。

そのため、当館の書庫も徐々にゆとりがなくなってきています。
家であれば不要なものを省くということもできますが、県立図書館の場合は資料を捨てるということはほとんどありません。
少しでも収蔵スペースを増やしつつ、今後の増加に備えるために、書庫の棚や資料の配置を調整しています。

今回はその様子をご紹介したいと思います。

書架ずらし

こちらは埼玉資料が置いてある書庫の一角です。

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▲並べて置ききれなかった資料が、何点か横置きになっています。

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▲一番端の棚を見ると、棚板をもう少し高い位置できそうな余裕があります。
2段目以降も少しずつ上にずらせば、5段から6段に増やせそうです。

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▲一旦、1段分の資料をブックトラックに別置して棚板を上にずらします。

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これを繰り返していくと

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スペースが空き、1段増設できました!

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これでゆとりができて資料を取り出しやすくなりますし、横置きも解消できます。

地道な作業なうえ、もっと余裕を持たせたい箇所を挙げだすと際限がありません。

けれども、この1段のおかげで少しでも多くの資料が置けるようになったと思うと、やりがいがあります。
ちょっとした運動にもなるので一石二鳥ですね!

皆さまには直接ご覧いただけない書庫での作業ですが、
図書館のなかにはこういった仕事もあると知っていただけると励みになります♪

2022年6月16日

除菌した布絵本をお届けします!

文字を読むのが苦手な子どもにも、絵本を楽しんでほしい。

楽しく遊びながら、手先の訓練もしたい。

子ども一人でも読める絵本があったらいいな。

そんなお悩みをお持ちの先生方、「布絵本」を使ってみませんか。

布絵本は、フェルトなどの布で作られた手作りの絵本です。

やさしい手触りはあたたかみがあり、あざやかな色使いで目にも楽しいだけでなく、ひもやファスナー、ボタンなどを使って""を動かしたり、取り外したりすることができるのが特徴です。

指先を使った作業などを通し、遊びながら創造力・観察力・動作能力が培われるので、さまざまな障害のある子どもたちに喜ばれています。

障害のある子どもたちに、読書の楽しみを伝えるため、県立久喜図書館では、特別支援学校(学級)や障害児(者)福祉施設に、布絵本の団体貸出を行っています。

(個人の方への貸出は行っておりません)

nunoehon_1.jpgのサムネイル画像

さて、この素敵な布絵本ですが、布絵本は返却ごとにオゾンで消毒しています。

今年度、布絵本の消毒用BOXを新調いたしました!

こちらです。

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大きい!これはたくさん入りそうです。

紫外線照射後、オゾンで除菌してくれます。

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箱の中に布絵本を、広げて、広げて。可愛いおばけがこっちを見ていますね。

ふたを閉めて、スイッチオン!

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100分後、除菌完了!

心なしか、おばけもすっきりした顔をしています。

毎回パーツが揃っているかを確認し、キレイに除菌してからお送りするので、安心して利用してくださいね。

布絵本の貸出は無料で、貸出期間は3ヶ月です。

県内全域をカバーする図書館協力車によって、お近くの市町村立図書館までお届けいたします。

詳しくは、「手作り布絵本貸出案内・布絵本リスト」のページをご覧ください。

https://www.lib.pref.saitama.jp/guidance/spnd/nunoehon-annai.html



おまけ

よいしょ

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ぼくには ちいさかったみたい

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2022年3月25日

資料収集・整理業務の紹介

熊谷図書館 資料収集・整理担当です。

資料収集・整理担当は、県立図書館で受け入れる本を選んだり、本にバーコードや背表紙のラベルを貼ったり、県立図書館のウェブサイトや館内の検索端末で検索できるよう本のデータを作成したりといった業務を行っています。
なお、資料収集・整理担当は熊谷図書館にありますが、久喜図書館の本もこの担当で受入をしています。

今回は資料収集・整理担当の業務の紹介を通して、どのようにして図書館に本が受入されるのかを見ていきたいと思います。

本の選定について

本を選定では、実際に手元に本があってそれを選定する場合と、手元にない本の情報を集めて選定する場合の2種類があります。

本を手に取って確認する選定では、週に100~200冊の新刊本の現物を見てその中から受け入れる本を選びます。

▼ 棚に並べた本の中から、週に1度どの本を受け入れるかを担当内で話し合います。

見計らい.jpg

本の現物が手元にない場合は、新刊本の情報を掲載している雑誌や、出版社から送られてくるパンフレット・チラシ、出版社や書店のウェブサイトなどから本の情報を確認し、何を受け入れるか選びます。

▼ 新刊本の情報が掲載されている「週刊新刊情報」

新刊情報.jpg

本を選ぶ際には、本の主題や著者、出版社といった基本的な情報に始まり、類書の有無、参考文献や索引がついているか、想定される読者対象、出版された経緯、本の装丁が保存に適しているものか、など様々な事項を踏まえて検討しています。

埼玉県立図書館がどのような本を収集するかは、埼玉県立図書館資料収集方針に定められています。
県立図書館として求められる専門的・学術的な本や、調べ物に役立つ本などを中心に収集しています。

また、埼玉県立図書館には官公庁や団体、企業、個人の方などが発行した本が寄贈されるため、それらの資料についても受入を行っています。中には書店では売られていない希少な本や非売品の本などもあります。

本の装備について

選んだ本が図書館に用意できても、そのままでは新刊コーナーに並べることはできません。

本に図書館の所蔵資料であることを示すための印を押したり、貸出・返却の時に読み込むバーコードや背表紙のラベルを貼ります。さらに利用の多い本は透明のフィルムでコーティングします。そのような作業を「装備」と呼びます。

装備について詳しく知りたい方は当ブログの2011年12月1日記事「図書館資料の「装備」について」をご覧ください。

装備を行うことで、みなさんが図書館で見る本のかたちになります。

本のデータ作成について

最後に、コンピュータで本の情報を管理したり、図書館内の検索端末やウェブサイトで検索できるようにしたりするためのデータの作成を行います。

このデータにはタイトルや著者名、出版年月といった本の基本的な情報だけでなく、本のテーマに沿ったキーワード(件名)や、図書館のどこにあるか分かるようにする情報などが含まれています。

また、埼玉県立図書館独自の作業として、本の内容の一部に埼玉県に関する記述があった場合はデータに加えています。

▼ 以下は埼玉県立図書館のウェブサイト蔵書検索の資料詳細画面です。タイトルや内容紹介には書かれていませんが、渋沢栄一や尾高惇忠についての記述があることが追記されています。

「赤レンガを守った経営者たち」資料詳細画面.jpg

▼ 以下は同じ本の国立国会図書館(NDL ONLINE)のデータですが、こちらには渋沢栄一や尾高惇忠といった人名は書かれていません。

「赤レンガを守った経営者たち」国立国会図書館資料詳細画面.jpg

他にも、「秩父の地名伝説の虚実(うそほんと)」という本があります。この本のタイトルの「虚実」は「うそほんと」と読みますが、漢字の読み方どおりに読んで探す人がいるかもしれません。そのため2通りの読み方をデータに加えています。

▼ タイトルを「ちちぶのちめいでんせつのうそほんと」で検索した場合

「チチブノチメイデンセツノウソホント」検索結果.jpg

▼ タイトルを「ちちぶのちめいでんせつのきょじつ」で検索した場合

「チチブノチメイデンセツノキョジツ」検索結果.jpg

このように図書館の本をより探しやすく、より使いやすくなるように工夫してデータを作成します。その後、熊谷・久喜の県立図書館にそれぞれ本を送ります。

その本が新刊コーナーに並べられ、図書館の本としてみなさんにご利用いただいています。

いかがでしたでしょうか?

みなさんが多くの本と出合えますように、これからも担当一同業務に尽力してまいります。

2019年3月13日

雑誌の書庫入れについて(久喜図書館)

こんにちは

埼玉県立久喜図書館の新聞・雑誌担当です。

久喜図書館では、2月25日から3月1日まで、

特別整理期間で休館していました。

利用者の皆様には、大変御不便をおかけしました。

おおよそ半年に一度の特別整理。

その期間を利用して、

2階公開図書室にある雑誌の書庫入れを行いました。

対象となった雑誌は、

2018年7月から12月までに発行されたものです。

その作業風景を御紹介します。

まずは、書庫入れする雑誌を抜き取ります。

抜き取り.jpg

実は、これで全部ではありません。

半年分というと、約1,700冊。

結構な量になりますね。

次に、図書館システム上の「場所」を、

「紙誌公開」から「紙誌書庫」に変更します。

OPAC(蔵書検索システム)で検索すると、

2階公開図書室にある雑誌は「紙誌公開」、

書庫にある雑誌は「紙誌書庫」と表示されます。

一括修正.jpg

1冊ずつ、バーコードをスキャンします。

最後に、書庫の所定の場所にしまいます。

間違いがないように、確認しながら配架します。

配架.jpg

書架に、タイトル順に並んでいます。

同じタイトルの中では、発行日順に並んでいます。

これで、雑誌の書庫入れが終わりました。

2月末の書庫の温度は、約11°C。

外とほぼ同じです。

職員も、ダウンを着たりカイロを貼ったりと、

十分寒さ対策をして作業しました。

書庫にある雑誌を御利用になりたいときは、

館内OPACから、

該当の雑誌のレシートをプリントアウトしていただくか、

「図書館資料利用票」にご記入の上、

カウンターにお申し付けください。

御利用、お待ちしております。

2018年3月13日

館内整理日って何をしているの?休館日の一日を紹介します!(県立久喜図書館)

こんにちは!県立久喜図書館情報・地域協力担当です。
県立図書館では、毎月第4金曜日館内整理日としてお休みを頂いております(7、8月は開館しています)。
館内整理日って何をしているの??と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、その館内整理日に図書館では何をやっているのか、司書の一日をご紹介します。

一ヶ月に一度の館内整理日。みなさんが利用しやすいよう、正しい場所に本を戻し、掃除をしています。
午前中には普段は中々行えない全体での会議や館内の連絡調整などを行っています。また、インターネット用PCのセキュリティチェックや機器メンテナンスなども館内整理日に行われています。
会議の後は、みんなで書架をきれいに!

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午後は、館内研修を行い、自己研鑽に努めています!
2月はPOPやキャッチコピーづくり、人をひきつける展示方法についての研修が行われました。
講師は、「POP王」「アルパカ書店員」の異名を取る三省堂書店の内田剛さんです!
参加する職員は事前に宿題として、自分のおススメの一冊にPOPをつくりました。私は、ワクワクしながら、子どもの頃に読んだ本『子犬をかいたい日の本』を選びました。ひとりひとりの個性が光ります!

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※県立図書館に未所蔵資料についてのPOPもあります。



研修では、まず内田さんのこれまでの経歴をお話いただきました。内田さんは大学卒業後三省堂書店に入社し、その後書店での勤務経験やたくさんの人に手にとってほしい!と思う一冊『がんと向き合って』に出会ったことが、POPづくりのきっかけの一つになったそうです。また、内田さんは本屋大賞をつくった一人でもあります。

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これまで作成したPOPやPOP作りのコツなどをお話いただいたあと、宿題のPOPにコメントをいただきました。本の表紙に使用されている色はPOPに使用しないこと、情報を詰め込みすぎないことなど、どうすれば利用者の目を引くPOPになるのかを勉強することができました。

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研修後には、内田さんがこれまでに作ったPOPをみせていただきました!これまでになんと3000枚以上ものPOPを作ってきたそうです。見ているだけで、本が読みたくてうずうずしてきます・・・!

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今回の研修を受け、POPや展示は多くの人をひきつけるきっかけになるのだと、改めて実感しました。とても面白く、また今後の業務のためになるお話を聞くことができました!

さて、今日のブログでは、休館中の図書館でどんなことが行われているのかお伝えいたしました!
今回の研修を活かし、これまで以上に皆さんに楽しんでいただけるパワーアップした展示ができるよう取り組んでいきます。
現在行っている展示やこれまでの展示については、県立図書館ウェブサイト「資料展のご案内」(https://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/news/exhibit/index_29.html)から確認することもできます。
ぜひ図書館に足を運んでみてくださいね!