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2023年7月

2023年7月18日

障害者が使えるさまざまな形の資料があります 動画でご紹介!

こんにちは!久喜図書館バリアフリー読書推進担当です。

突然ですが、皆さん、YouTubeはご覧になりますか?

いろいろな動画が公開されていて、おもしろいですよね。

実は埼玉県立図書館でも動画をYouTubeで公開しています。

この度、バリアフリー読書推進担当では、埼玉県立図書館の障害者サービスと点字資料や、

デイジー資料を紹介する動画を作成しました!

動画は全部で6種類!

  • 障害者サービスのご紹介(約4分)

「障害者サービス」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/Ry-2Xy_DMNQ)

障害者サービスのご紹介画面

  • 音声デイジーのご紹介(約10分)

「音声デイジー」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/XdGg9Ow0MDE)

音声デイジーの紹介画面

  • マルチメディアデイジーのご紹介(約3分)

「マルチメディアデイジー」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/GyYvT-ktdY8)

マルチメディアデイジーのご紹介画面

  • 点字図書のご紹介(約4分)

「点字図書」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/fFW-NNaC5MI)

点字図書のご紹介画面

  • 布絵本のご紹介(約3分)

「布絵本」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/pqgemjCc_tI)

布絵本のご紹介画面

  • LLブックのご紹介(約3分)

「LLブック」埼玉県立図書館 YouTube
(https://www.youtube.com/embed/74M2a8ueNe4)

LLブックのご紹介画面

それぞれの資料についてもっと詳しく知りたい方は、久喜図書館バリアフリー読書推進担当まで、

お気軽にお問い合わせください。

2023年7月13日

資料展「古墳人の装い―美しき装身具―」開催中!

こんにちは。
熊谷図書館の人文・社会科学資料担当です。

現在、熊谷図書館2階ロビーでは資料展「古墳人の装い―美しき装身具―」を開催中です。

先日行われました、歴史と民俗の博物館共催講座
「出張講座 あなたの街にも『れきみん埼玉』」の関連展示として
「古墳時代」と「装身具」をテーマに資料を集めました。

展示は

・古墳時代の装身具
・古墳時代と埼玉県
・装身具から見る人物埴輪
・古墳時代の玉類

の4つのテーマに分かれており、また、中央には玉作りに関するパネルも展示しています。
以下に、簡単にではありますが、資料展の概要を御紹介させていただきます。

1 古墳時代の装身具

古墳時代の装身具.jpg

古墳時代には様々な装身具がつくられていました。

翡翠(ひすい)・碧玉(へきぎょく)・ガラス玉をもちいた各種玉類が中心だった前期から、
金属製のものが見られ始めた中~後期まで、
古墳時代の装身具を見て、楽しむことができる資料を中心に集めています。

2 古墳時代と埼玉県

古墳時代の埼玉県.jpg

埼玉県には古墳がたくさんあるのを御存知でしょうか。

こちらのコーナーでは埼玉古墳群をはじめとした
県内の古墳やその出土品を紹介した資料を展示しています。

3 装身具から見る人物埴輪

埴輪から見る装身具.jpg

人の形を模した人物埴輪には、よく見るとアクセサリーをつけているものがあります。
埴輪たちから当時の人々の姿を想像することができそうですね。

4 古墳時代の玉類

古代の玉類といえば真っ先に思い浮かぶのは、まが玉でしょうか。
まが玉は埼玉県の県章にもなっていますよね。

その素材は碧玉(へきぎょく)製・瑪瑙(めのう)製・水晶製など、様々なものが見つかっています。


展示している資料は展示期間中でも貸出できます (一部を除く) ので、
ご希望の資料がございましたら職員にお声がけください。

展示期間は730日(日)までです。
まだご覧になっていない方も、既にご覧いただいた方も、みなさまの御来館をお待ちしています!


資料展「古墳人の装い―美しき装身具―」

期間:527()730()※休館日を除く

場所:埼玉県立熊谷図書館 2階ロビー

2023年7月5日

6月18日(日曜日)歴史と民俗の博物館共催講座「出張講座 あなたの街にも『れきみん埼玉』」を開催しました!

こんにちは。熊谷図書館の人文・社会科学資料担当です。
6月18日(日曜日)に、埼玉県立歴史と民俗の博物館共催「出張講座 あなたの街にも『れきみん埼玉』」を開催しました。
なお、この講座は、例年実施している文化講座に代えて実施したものです。

現在、歴史と民俗の博物館は改修工事のため休館しております。休館中の事業として出張講座を行っており、今回は通算で第2回目の講座です。
講師は末木啓介館長、加藤かな子主席学芸主幹、根ヶ山泰史主任学芸員の3名です。

テーマは「1 モノの分布から見る埼玉の古墳時代」「2 古代埼玉の渡来系氏族」「3 小鹿野町法養寺薬師堂の『落書き』」です。
今回は、ほんの少しですがお話の概要を御紹介いたします。

1 モノの分布から見る埼玉の古墳時代
古墳・石室に使用された石材・埴輪・土器の分布から、埼玉古墳群の出現や県内の勢力の変遷についてお話をいただきました。
まず驚くのが、県内で確認されている古墳の多さです!その多くが6世紀以降につくられているということです。
また、古墳から出土した土器などからも、その地域を示す特徴や文化、勢力の関係性も見えてくるそうです。一つの出土したものから、本当にたくさんの情報が得られるのですね。

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2 古代埼玉の渡来系氏族
奈良時代から平安時代に活躍した、埼玉県にゆかりのある「渡来系氏族」についてお話をいただきました。講義中では、高麗郡、新羅郡、男衾郡出身の渡来系氏族について取り上げられました。渡来人は、当時の日本にはなかった新しい知識や高い技術を日本列島にもたらしました。そして、それらが政治や文化など様々な面で古代日本に大きな影響を与えています。その子孫である渡来系氏族もまた、仏教文化や技術、産業の発展に貢献し、正史に名を遺した人物も輩出しているそうです。今日、私たちが当たり前のように触れている文化が、遡れば渡来人の方々、そして渡来系氏族の方々が大切に守り伝えてきたことにつながるのですね。

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3 小鹿野町法養寺薬師堂の「落書き」
小鹿野町法養寺薬師堂に遺された墨書=「落書き」の調査について、その概要をお話しいただきました。法養寺薬師堂の建築には、鉢形城主北条氏邦が関わったと考えられているそうです。この墨書はとても重要な史料であり、これらの史料から年代や形式、書いた人の住所やそこを訪れた目的などの特徴や傾向が見えてきたとのことです。
秩父の札所巡礼にも関わりがあったのですね。補足調査によって更なる墨書が確認されたとのことで、今後また新たな発見があるかもしれないと考えるととても興味深いです。なお、今回の調査を踏まえ、令和6年3月16日(土曜日)から特別展「北条氏邦」が開催されるそうです。

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普段あまり見ることができない写真や史料をスライドでたくさん御紹介いただきました。受講者の皆さんは講師の方のお話に、熱心に耳を傾けられていました。
講座終了後、「とても興味深かった」「もっとお話を聞きたい」「最高でした」という積極的なお言葉をいただきました。
今回は、歴史と民俗の博物館との共催という新たな試みでした。学芸員の方々のお話をじっくり聴くことができる貴重な機会になったのではないかと思います。
講師の皆様、歴史と民俗の博物館の皆様、参加された皆様、ありがとうございました。

歴史と民俗の博物館出張講座に合わせ、現在熊谷図書館では、以下の関連展示を開催しています。
学芸員の方おすすめの資料や、勾玉の作り方などの展示も行っています。ぜひ、御覧ください。

「令和5年度 第1回資料展 古墳人の装い ―美しき装身具―」
「歴史と民俗の博物館との連携事業 出張講座 参考資料展」

2023年7月2日

こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―

こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。

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さて、今月は...

■No.1■

『音楽の名言名句事典

(朝川博、水島昭男編著 東京堂出版 2012)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:762.8/オン>

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「事典」とあるが、通読すると音楽の歩みが理解しやすくなるように意図されてもいる。もちろん巻末の「人名索引」から気になるあの人の言葉だけ拾って読んでもよいし、作曲家、芸術家・思想家、演奏家、音楽の森で分けられている章ごとに読んでも楽しめる。

ブラームスがドヴォルザークの才能を認めた一言や、指揮者カール・ベームが楽員の誰かがトチッた時の自分の行動の変化について語った一言。モーツァルトのばく大な借金を彼の死後返済したのは悪女と言われていた妻だったこと、世界初のレコードに録音された歌は「メリーちゃんと子羊」だったことなど興味は尽きない。

編著者の二人は、音楽之友社で雑誌などの編集に長年携わっていた。島崎藤村の「椰子の実」に関する解説は次のような言葉で結ばれている。「やがて「名も知らぬ遠き島」へ「椰子の実」ならぬ兵士が多数送られることになる。」選ばれた言葉やその解説から編著者の想いも感じ取れる一冊である。

(紹介者:関 信子)

■No.2■

『舞台と客席の近接学 ライブを支配する距離の法則』

(野村亮太著 dZERO 2021.2)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:771/フタ>

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ここ数年ほど、人と人との距離がクローズアップされたことは歴史上珍しいのではないか。小劇場での観劇が好きだが、とりわけ劇場のような場所では、ここ数年主催者側が客席と舞台の距離、客席同士の距離などにかつてないほどの細心の注意を払う日々が続いていたと感じていた。それゆえ、タイトルに惹かれて手に取った一冊である。

本書は、なぜ舞台と客席は距離があるのか、なぜ客席同士は密接しているのかといった、劇場という場において半ば当たり前のことを検証し、それらがもたらすものについて、「劇場認知科学」なる学問を標榜し、その立場から実証実験に基づいて論じている。例えば、同じエンターテインメントを楽しむために会場に足を運ぶ人たちが、無意識のうちにどのような共同作業を行い、どのような感情を共有するのかといった点について解明している。読んでいる途中に感じた疑問が、読み進めるとともに解決していくという構成が心憎い。

劇場という空間の分析が、生で見る楽しさの意味を明確にする一方で、劇場に来なくてもあたかも劇場にいるかのような感覚を得ることは可能であるとする、未来のエンタメの形をも提示する1冊。

(紹介者:T.A)

■No.3■

『ザリガニ にほん・アメリカ・ウチダ(岩波科学ライブラリー162)』

(川井唯史著 岩波書店 2009.9)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:485.3/サリ>

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子どものころ、田んぼや用水路でよく釣ったザリガニ。実は日本にいるザリガニは3種類しかおらず、唯一の在来種であるニホンザリガニは北海道と東北の一部に分布するのみとなっている。では普段見かけるザリガニはいったいいつから日本にいるのか。

本書では、日本人とザリガニの歴史を辿るとともに、種類ごとの生態やその生活史に触れる。「万病に効く薬」として貴重だった江戸時代、大正天皇即位の晩餐会に「宮廷スープ」として提供されるなど、知らなかったザリガニの一面が見えてくる。

なお、6月1日よりアメリカザリガニは条件付特定外来生物に指定されたため、釣る・飼うは問題ないが、それを野外に放流したり、逃がしたりすることは法律で禁止となった。寿命を迎えるまで飼育することが難しい方、責任をもって飼うことのできる譲渡先が探せない方は、ザリガニはもう釣らないことをお勧めする。

(紹介者:F.T)


それでは、次回もお楽しみに。