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ボランティア

2018年11月9日

「ボランティア養成 手作り布絵本講座」を開催しました!

今年度も県立久喜図書館で「ボランティア養成 手作り布絵本講座」を開催しました。

布絵本とは、布を主な素材とした絵本です。

ひもファスナーボタンスナップなどを使って、

はめるあわせるほどくむすぶなど

絵を動かして、指先の訓練をしながら遊ぶことができます

布絵本の「おめめをあけて」.jpg

<布絵本『おめめをあけて』 動物の目の部分がボタンになっています>

様々なハンディキャップのある子どもたちが、

楽しめるよう工夫されています。

講師には、布絵本をつくるボランティア「ぐるーぷ・もこもこ」の相談役であり、

オリジナル布絵本作家でもある野口光世先生をお迎えしました

布絵本講座の写真2.jpg

<野口先生のご指導を受けながら>

障害のある子どもたちにたくさんの布絵本や布おもちゃを作って届ける活動を続けていらっしゃる先生の熱意を感じ、ますます製作に熱の入るみなさん

布絵本講座の写真1.jpg

<今回の講座では新しく5名の方が参加してくださいました>

布絵本は誰が作っているの?

久喜図書館で所蔵するほとんどの布絵本は、

布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」のみなさんが、1点1点、丁寧に製作したものです。

手作業で作るので、1年間に作れるのは、1タイトル(5点)くらいです。

「つくし」のみなさんは、月に2回の活動日に、地道に製作を続けるほか、

今回のような「手作り布絵本講座」に参加して、技術の研鑽にはげんでいます

布絵本講座全体の写真.jpg

<外の雨の音など気にせず、皆さん真剣に布絵本を製作中>

今年は、布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」が平成10年に結成されてから20年目にあたります。

日頃の感謝の意を表すとともに、20周年を記念して図書館から感謝状を贈呈しました

感謝状の贈呈写真.jpg

<図書館から感謝状を贈呈>

野口先生を囲んで記念写真.jpg

<野口先生を囲んで記念撮影>

布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」は、見学を随時受け付けています。

ご希望の方は県立久喜図書館子ども読書支援センター(電話 0480-21-2659 E-mail:kuki-jido@lib.pref.saitama.jp)までご連絡ください。

県立図書館では、障害のある子どもたちへのサービスのひとつとして、触って楽しめる 布絵本 を埼玉県内の特別支援学校(学級)や児童福祉施設に団体貸出しています。

手作り布絵本リスト・貸出案内のページ(https://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/ko_shien/nunoehon_annai.html)

まだ、活用したことのない特別支援学校(学級)や障害児(者)福祉施設で働く職員のみなさん、ぜひ一度、手にとってみてはいかがですか。

布絵本ならではの"ぬくもり"を感じることができます

2012年6月14日

陸前高田市立図書館 資料救済ボランティアに参加しました

お久しぶりです。久喜図書館の神原&佐竹です。
6月3日(日)~6月5日(火)、盛岡に行ってきました。
陸前高田市立図書館の郷土資料救済支援活動のためです。

陸前高田市立図書館は、東日本大震災による津波で建物が全壊し、蔵書約8万冊が全損、全職員が犠牲となりました。

現在、被災した資料の中から郷土資料を救済する活動が続けられています。
この支援活動は、陸前高田市教育委員会の要請を受けて、岩手県立図書館が実施しています。
第1期の活動として、今年3月、陸前高田市立図書館から郷土資料約500冊が運び出され、さらに購入や寄贈による再入手が不能なもの約260冊が選別されました。

(参考)第1期活動記録
被災地支援レポート3「陸前高田市立図書館資料レスキュー活動に参加して」(日本図書館協会Webサイト)

私たちが参加した第2期の目的は、第1期で選別された郷土資料に対して、応急処置(乾燥・ドライクリーニング・殺菌)を施し、今後の作業につなげることです。
第2期は、盛岡大学、国立国会図書館、日本図書館協会が協力しました。
神原と佐竹は、日本図書館協会Help-Toshokan図書館支援隊の修理ボランティアとして参加しました。

作業は、岩手県立博物館の車庫前の屋外スペースをお借りして行いました。
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〈岩手県立博物館・正面〉

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〈同館・車庫前〉

■被災資料の状況
津波被害から1年以上が経過してもまだ湿り気があり、泥汚れ、カビ、変形・破損など、劣化がみられました。
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〈汚れと傷みが激しい〉

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〈カビが発生〉

■作業前の準備
カビを吸い込まないように、防塵マスク、防塵メガネ、防塵服、キャップ、手袋等を装着。
万全の対策をして作業にのぞみます。
晴天のもと、完全防備での作業は息苦しく、暑く、根気がいるものとなりました。

カビアレルギーや体調がすぐれない人は、作業に従事できません
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〈暑い...。〉

■作業の内容
カビが発生した資料を扱うため、作業は充分換気できる風通しのよい屋外で行います。
作業時間は、1日目現地到着後11:00~17:00、2日目9:00~17:00、3日目9:00~16:00となりました。
簡単に作業の内容をご紹介します。

(1)乾燥
本文ページのところどころに吸水紙を挟み込み、風がページに当たるようにして乾燥させます。
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完全に乾ききる前に貼りついたページを1枚ずつ丁寧に開きます。

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〈無理に剥がさないように〉

(2)ドライクリーニング
ほとんどの資料には、泥汚れがあり、のどに砂が詰まっていました。
のどの砂を刷毛で払う。

こびりついた泥をへらやスポンジなどで落とす。
クロスで全体を拭く。
この手順を1ページずつ繰り返します。
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〈のどの砂を刷毛で払う〉

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〈クロスで拭き取り〉
《1ページずつ丁寧に》

(3)殺菌
消毒用エタノールを使用して殺菌し、最後はよく乾燥させます。
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〈広範囲にカビが発生している場合〉

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〈作業を終えた資料の一部〉

状態が著しく悪く復元が極めて困難な資料や新たに県内所蔵が確認できた資料を除く、約170冊に対し、以上の処置を施し、一時保管用の箱に入れて今回の作業は無事完了となりました。

次の作業まで、冷凍庫で保管されます。

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〈一時保管用の箱に入れて終了〉

また、復元不能資料は、国立国会図書館で被災資料救済方法の研究用として活用されることになりました。

******************

1冊ずつ丁寧に。1ページずつ根気強く。地道な作業です。

市の刊行物、郷土史、小学校の文集。

作業中、少しずつ綺麗にするたび、本を作ったひとたちの想いが伝わってきました。

できることを少しずつでも続けていくことが次の一歩になる、と心を新たにした3日間でした。

2011年8月4日

本の修理ボランティアに参加しました

「諦めない」震災復旧に立ち向かう茨城県立図書館
~本の修理ボランティアに参加しました~

久喜図書館のよーかん&ぺこです。

8月3日(水)、東日本大震災の影響で休館が続く茨城県立図書館に行って、
本の修理ボランティアに参加してきました。

付近には、茨城県指定史跡の「水戸城跡(塁及び濠)」、
水戸藩の藩校であった旧弘道館があります。

同館は旧県議会議事堂を改修した建物で、震災の被害に関しては
蔵書ももちろんですが、建物の被害も大きかったそうです。

館内を見学させていただいたところ、
壁材の落下箇所等を工事するための足場が組まれており、
今なお復旧工事が続いていました。

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<復旧工事中の館内>


今回参加したのは、
「Help-Toshokan 図書館支援隊」 (http://www.jla.or.jp/home/earthquake/tabid/346/Default.aspx)
という、日本図書館協会の被災地図書館への支援活動の一つ。

本棚から落下して壊れた大量の本を修理してほしい、
という茨城県立図書館からの要請にこたえて、
修理ボランティア隊として9名が派遣されました。
うち3名がよーかん、ぺこを含む埼玉県立図書館の職員でした。

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<修理はこつこつ地道な作業>

1冊ずつ、手作業で本を修理するのはたいへん時間がかかりますが、
茨城県立図書館の職員や修理ボランティアの方々と共に、
計180冊を修理することができました。

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<生き返った本たち>

同館の修理ボランティアの方々は熱意にあふれ、修理の方法についてもたくさんの質問があり、
熱気のこもったアツ~い1日となりました(^^)

「こうして人と人が支え合っていることに希望を感じました。」

同館職員の方の言葉に、よーかん&ぺこの心もあたたかくなりました。

茨城県立図書館は、9月上旬の開館を目指しているとのことです。
みんなの熱意によってよみがえった本が、早く茨城県民の皆さまの手に届きますように...

なお、茨城県立図書館の修理作業については、
『茨城新聞』2011年7月31日19面の記事「1300冊超の修理急ピッチ 慣れぬ作業「諦めない」」
でも紹介されています。
(※Webサイト 茨城新聞 http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13120352556184)
(※『茨城新聞』原紙は浦和図書館所蔵(2年保存))


(文責 ぺこ)