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2020年1月

2020年1月30日

こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―

こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、毎月、図書館職員が所蔵する図書をご紹介します。
さて、今月は・・・
■No.1■
気候で読み解く日本の歴史 ~異常気象との攻防1400年~ 田家康著 日本経済新聞出版社 2013』
< 所蔵館:久喜図書館 請求記号:451.85/キコ >
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律令国家の成立以来、我が国の歴史は、干ばつや長雨が引き起こす凶作や飢饉、疫病とどのように対峙するかという、気候変動との格闘の歩みでもあった。本書は、古気候研究のデータと、歴史資料・古文書の記載とをリンクさせながら、先人たちが生きた社会と気候変動との関係を明らかにし、源平の争乱や戦国大名による抗争といった、日本史上の大事件の背後にあるものをくっきりと浮かび上がらせる。地球温暖化に起因する異常気象の脅威にさらされる現代の私たちにとって、日々の生活基盤をどう守るのかについて考えるきっかけとなる一冊である。(紹介者 館長・高橋)

■No.2■
日本文学史 小西甚一著 講談社 1993
< 所蔵館:久喜図書館 請求記号:B910.2/ニ >
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本書を読むと古典文学は当時の人々の声を聞くことができるものであることに気づかされる。著者の日本文学に対する情熱は相当である。「色々な古典を読みなさい。さすれば自分が何を表現したいのかがわかりますよ。」と言ってくれているように感じた。文学作品をただ読むのではなく、作品がつくられた時代背景を知りたい人におすすめである。(紹介者 T.K)

■No.3■
理化学研究所 100年目の巨大研究機関 山根一眞著 講談社 2017
< 所蔵館:久喜図書館 請求記号:407.6/リカ >
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1917年理化学研究所は、欧米の模倣から自らの独創性を持ち、大規模な科学技術の研究所を造ろうという高い理念から設立された。以後100年にわたり、湯川秀樹、野依良治など多くの研究者たちが、最先端の科学技術を支えてきた。基礎科学を含めた研究の更なる必要性が叫ばれている中、本書は最先端研究の「いま」を浮き彫りにする。現場で働く研究者へのインタビューを交え、山根一眞が難しい科学を易しく伝えてくれる。(自然科学・技術資料担当 池谷)

■No.4■
日本書蹟大鑑 11小松茂美編 講談社 1980
< 所蔵館:久喜図書館 請求記号:D728.8/ニ >
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『日本書蹟大鑑』は歴史上著名な人物の主要な現存遺墨を網羅する書跡基礎資料集である。第十一巻付録の月報に、昭和天皇の侍従長を長く務めた入江相政はこう記す。「とにかく書は、それを見ていれば、書いたのはどういう人か、どれぐらいの速さで、どんな気持で書いたかが、手にとるようにわかる」。同巻には織田信長から始まり、森蘭丸、明智光秀、千利休と戦乱を生きた人物たちの書状が収録される。2020年の大河ドラマを、書跡から眺めてみるのも面白いかもしれない。(情報・地域協力担当 森)

それでは、次回もお楽しみに。

2020年1月11日

「図書館と県民のつどい埼玉2019」を開催しました。

令和元年度の「図書館と県民のつどい埼玉」は、12月15日(日)に桶川市民ホール・さいたま文学館で開催しました。

会場入口の写真

今年の記念講演は、作家の須賀しのぶさんにお越しいただきました。

「本と埼玉と私」と題し、埼玉愛や御自身の本に関する経験、作品についてのお話しなど、貴重なお話しをたっぷり語ってくださいました。

講演後には、会場からたくさんの質問があがり、そのひとつひとつに丁寧にお答えくださいました。

須賀しのぶさん講演中の写真 須賀しのぶさん講演後花束を持っている写真

中学生ビブリオバトルでは、予選会を勝ち抜いた6名によるバトルが繰り広げられました。

生徒のみなさんの堂々たる発表に、来場者の方々からも称賛する感想が多く聞かれました。

「ビブリオバトルを見ました!! 本当に同じ中学生!?と疑うほどすごい演説でした!!」

「ただただすごい。全て読みたいなと思いました。」

来場者による投票により見事チャンプ本を獲得したのは、熊谷市立熊谷東中学校の瀬山 雄太さんです。チャンプ本は『我が名は秀秋』(矢野 隆 著/講談社)でした。

ビブリオバトル発表者集合写真

この他、子供の読書振興をテーマとした、こども読書交流集会の2つの講座、こどもの本のひろば、大学・高校・公共図書館の展示も行われました。

展示会場では、各図書館の多彩な取り組みの紹介、本の修理体験やしおり作り体験などの参加型の展示など、趣向を凝らした内容で参加された皆さんに楽しんでいただきました。

学校図書館講座の写真 わらべうた講座の写真

絵本の読み聞かせの写真

須賀しのぶさん著作展示の写真 クリアファイルでしおり作りの写真

大学図書館展示(一部)の写真

また、会場をめぐるスタンプラリーも行い、スタンプを全て集めた方には協賛企業から提供いただいた景品とオリジナル缶バッジをお渡ししました。

おかげさまで盛況のうちに今年の「図書館と県民のつどい」を終えることができました。

ご来場いただいた方は延べ3,457名と、「図書館と県民のつどい」が始まって以来最多を記録しました。

ご参加いただいた皆様、また、御協力いただいた関係者の皆様、大変ありがとうございました。

2020年1月7日

情報の探しかた講座 健康・医療情報コースを開催しました!

こんにちは!自然科学・技術資料担当です。
めっきり寒くなり、インフルエンザや風邪など体調を崩しやすい時期がやってきましたね。⛄
病気や健康について知りたいとき、みなさんはどうやって調べていますか?
あふれかえる情報の中から自分に必要な正しい情報を調べるコツを紹介する「情報の探しかた講座 健康・医療情報コース」を、今年度も11月30日に開催しました。
今日は、その様子をお伝えします。
今年度は「カラダと病気の情報を探そう」と「オンラインデータベース「医中誌Web」を使ってみよう」の全2講座を行いました。
講座「カラダと病気の情報を探そう」では、健康情報を正しく読みとるコツや病気や薬、医療機関などの調べ方をレクチャー。
まずはじめに、健康・医療情報を見極めるキーワード「いなかもち」など、メディアにあふれる健康情報を正しく読みとるコツをビデオ学習を交えて学びました。
ここでご紹介した聖路加国際大学作成のDVD「ヘルスリテラシーeラーニング」は、図書館で貸出できます。
講座後半では『健康・医療情報リサーチガイド@埼玉 改訂版』テキストに病気や薬、医療機関の調べ方を実習形式でご紹介!
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「市内で夕方にやっている病院を調べたい。」「健康食品の安全性について調べるには?」など、皆さんと楽しく実習を行いました。
『健康・医療情報リサーチガイド@埼玉 改訂版』やこの講座テキスト(https://www.lib.pref.saitama.jp/guide/health/service/hearth-index.html#koza)は、県立図書館ウェブサイトから全文無料でダウンロードできます。
続いて、講座「オンラインデータベース「医中誌Web」を使ってみよう」では、講師に埼玉県済生会栗橋病院司書の深谷里子氏をお招きし、オンラインデータベース「医中誌Web」の検索方法を学びました。
「医中誌Web」とは、医学論文や最新の研究動向を調べることができるオンラインデータベースで、図書よりも新しい情報や、より詳しい情報を調べたいときに役立ちます!
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「クローン病の食事療法、予防についての論文を探そう」「インフルエンザ予防にヨーグルトは効果があるのか?」など、実習を通して「医中誌Web」の使い方をマスターしました。
オンラインデータベース「医中誌Web」は、県立図書館で無料でご利用いただけます!
(医中誌Webは論文検索のためのデータベースです。本文の取り寄せについては、ご相談ください。)
以上、今年度の情報の探しかた講座 健康・医療情報コースの模様をご紹介しました。
県立久喜図書館では、情報の探しかた講座のほかにも、講演会や資料展、パネル展示など色々なイベントを通して健康・医療情報の提供を行っています。
また、2階公開図書室内に「健康・医療情報コーナー」を設置し、入門書から専門書まで豊富な図書、雑誌、さらにお持ち帰りいただけるパンフレット類を取りそろえております。
健康や医療に関する調べ物の際は、ぜひ図書館をご活用ください。
皆さんのご来館をお待ちしております。