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2013年11月

2013年11月8日

「世界の子どもの本展 ―IBBYがすすめる世界の児童書208冊」を開催します!

埼玉県立久喜図書館では、11月7日(木)から11月14日(木)まで
「世界の子どもの本展 ―IBBYがすすめる世界の児童書208冊」 を開催しています

この展示では、2012年国際アンデルセン賞受賞者の作品に、IBBY(国際児童図書評議会)のオナーリスト(優良作品)、その日本語訳の本、あわせて 208冊 の児童書を直接手にとって見ることができます。

国際アンデルセン賞は、2年に一度、こどもの本の世界に顕著な貢献をした作家と画家に贈られ、その選考水準の高さから「小さなノーベル賞」とも呼ばれています。
IBBYオナーリストは各国支部が世界に広く紹介したい優良作品をリストにしたものです。

《 詳 細 》
『世界の子どもの本展 ―IBBYがすすめる世界の児童書208冊』
期 間 : 2013年117(木)~1114(木) 9:00~17:00
※11日(月)は休館です
場 所 : 埼玉県立久喜図書館 2階 研修室


普段はなかなか見られない、いろいろな国の、様々な言語の児童書を手にとって見られるチャンス
本をとおして、その国の文化や、絵本のすばらしさを感じることができます。
この機会に是非、足を運んでみてください


展示会場の様子を少しだけご紹介。
展示会場after.jpg

展示会場after2.jpg

この展示にあわせて、子ども室でも、IBBYオナーリストの日本語訳の本や、歴代の国際アンデルセン賞受賞者の作品を展示・貸出します。
あわせてお楽しみください。



そして、さらに!!
関連イベント
で聞くアンデルセン世界の昔話とともにも開催

なんと、図書館のおはなし会と 落語家の桂 扇生(かつら せんしょう)師匠 の落語のコラボレーションが実現します

おはなしボランティアグループ「トムの会」さんが、世界の昔話を、桂 扇生師匠がアンデルセンを落語で披露してくださいます。

桂 扇生師匠は、今年で芸歴40年。
アンデルセン生誕百年記念事業をきっかけに、いくつもの童話を落語にアレンジしています。

絵本や紙芝居を使わない、語りだけのおはなし会。
いったいどんなおはなしが聞けるのか、私たちも楽しみです
子どもから大人まで楽しめるイベントとなっておりますので、ふるってご参加ください。


講演会『落語で聞くアンデルセン―世界の昔話とともに』
出 演 : 落語家 桂 扇生さん (公式Webサイトは
こちら)
おはなしボランティア「トムの会」
日 時 : 2013年119(土) 14:00~16:00 (開場は13:30)
1部 14:00~14:30 おはなしボランティア「トムの会」
「うさぎのいえ」「アナンシと五」「七わのからす」
2部 14:40~16:00 桂 扇生さん
アンデルセン童話落語「週の日」、古典落語「抜け雀」

会 場 : 埼玉県立久喜図書館 1階 視聴覚ホール (定員 140名)
対 象 : 小学生以上 それ以下の方は保護者同伴 ※申込み不要


資料展、関連イベントの詳細は、埼玉県立図書館のWebサイト(こちら)からもご確認できます。

2013年11月7日

古典に親しもう!ミニ展示「万葉集に詠まれた埼玉」を開催中!!

こんにちは。
浦和図書館 地域・行政資料担当です。

昨年9月5日、11月1日を「古典の日」とする法律が公布・施行されました。国民が古典に親しみ、関心を深める機会を増やそうとするものです。
そこで、埼玉資料室では『万葉集』に関する郷土資料35冊のミニ展示を企画しました。

展示の様子.jpg

モミジ&イチョウの折り紙で、秋色に染めてみました

展示の様子2.JPG

『万葉集』は全20巻 約4,500首から成る、現存する日本最古の歌集です。
埼玉県にゆかりのある歌は、主に「東歌(あずまうた)」「防人歌(さきもりうた)」に分類されています。なかでも男女や夫婦間の心情を詠んだ「相聞歌(そうもんか)」が多く、それはそれは情熱的なのです!
ここでは、その一部をご紹介したいと思います。

※本文・訳文は、中西進 校注『万葉集 全訳注原文付(三),(四)』(講談社 1981,1983)による。


◆「東歌」...東国地域で収録された歌

埼玉の津に居る船の 風を疾み綱は絶ゆとも 言な絶えそね〈巻14 3380〉

(さきたまのつにをるふねの かぜをいたみつなはたゆとも ことなたえそね)

〔訳〕埼玉の湊(利根川の船着き場)に泊る船のように、風が強くて綱が切れてしまっても、愛のことばだけは絶えないでほしい。

〔歌碑〕行田市 前玉(さきたま)神社、小埼沼(おさきぬま)

*「埼玉」は、原文では「佐吉多萬」と万葉仮名で表記されています。

入間路の大家が原のいはゐ蔓 引かばぬるぬる 吾にな絶えそね〈巻14 3378〉

(いりまぢのおほやがはらのいはゐつら ひかばぬるぬる わになたえそね)

〔訳〕入間路にある大家が原のいわい蔓(じゅん菜か)の、つるを引けばぬるぬる続くように、私との仲を絶やすな。

〔歌碑〕越生町・坂戸市・狭山市・日高市

◆「防人歌」...九州北部沿岸の防備に派遣された東国の兵士と、その家族の歌

足柄の御坂に立して袖振らば 家なる妹は清に見もかも <巻20 4423>

右の一首は、埼玉郡の上丁藤原部等母麿

(あしがらのみさかにたしてそでふらば いはなるいもはさやにみもかも)

〔訳〕足柄の御坂に立って袖を振ったら、家にいる妻は、はっきりと私を見るだろうかなあ。

〔歌碑〕行田市 八幡山(はちまんやま)古墳公園

色深く背なが衣は染めましを 御坂たばらばま清かに見む <巻20 4424>

右の一首は、妻、物部刀自売

(いろぶかくせながころもはそめましを みさかたばらばまさやかにみむ)

〔訳〕濃い色にあなたの衣は染めればよかった。足柄の御坂を越える時に、はっきりと見えるでしょうに。

〔歌碑〕行田市 八幡山古墳公園

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もちろん相聞歌だけでなく、景色を詠んだものもあります。

展示では、埼玉ゆかりの万葉歌についての資料や研究論文、県内の歌碑案内書などを集めました。

秋深し・・・

31文字の言葉から、古代埼玉の原風景を想像してみませんか。

―ミニ展示 「万葉集に詠まれた埼玉」

期間:11月6日(水)~12月15日(日) ※休館日を除く

場所:浦和図書館3階 埼玉資料室入口