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2017年11月

2017年11月10日

文化講座「中世東国社会と女性たち」を開催いたしました

こんにちは❗

県立熊谷図書館人文・社会科学資料担当です。

11月4日(土)、熊谷図書館では、東海大学非常勤講師の井野上眞弓先生を迎えて文化講座「中世東国社会と女性たち」を開催いたしました❗

文化講座「中世東国社会と女性たち」.png

毎年数多くの方にご参加いただいている当講座ですが、今年も定員に達するまでのお申し込みをいただきました。

講座写真2.JPG

↑受講した方々は皆さん真剣に先生の話に耳を傾けていました。

今年の講座のテーマは中世社会に生きた女性ということで、井野上先生には中世における女性のあり方や、時代の流れにつれて女性観が変化していく様をご講演していただきました。

講座写真2.JPG

戦国時代にやってきた宣教師ルイス・フロイスが当時の日本とヨーロッパの様子を比較した『日欧文化比較』によると、妻や娘は夫にことわりなく好きな所へ行く自由があり、また財産は別々で所有し、時には妻が夫に高利で貸し付けることもあったそうです。なんだか意外な話ですね。

一方で、中世は今の女性観へと繋がる姿への転換期でもありました。武士の台頭により、女性は家を守る役割、つまりは妻として、母としての女性が求められるようになります。男性を支え、庇護される女性という女性観が成立しましたが、北条政子のように家の中での力を得た女性が家長を代行するといったこともありました。

といったように、講座では中世東国の女性に関する資料のほか、様々な資料を通して、中世社会における女性のあり方や女性観の変化について、お話いただきました。

受講した参加者の方からも、「女性観の変化のプロセスを見ることができてよかった」といった感想をいただき、好評でした✨

井野上先生、そしてご参加いただいた皆様、ありがとうございました❗

なお、講座は終了いたしましたが、資料を通じて中世社会の女性たちの姿を紹介する資料展「中世社会と女性たち」は現在も行っています。熊谷図書館2階ロビーで、1123日(木)まで開催しておりますので、ご覧ください。

また、当講座も参加している「「躍動する武蔵武士」を今に活かす地域連携プロジェクト事業」では今後も武蔵武士や当時の女性たちの活動を紹介いたします。

「躍動する武蔵武士」を今に活かす地域連携プロジェクト事業リーフレット

(https://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/news/kouen/musashibushi_leaflet.pdf)