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2015年7月15日
16ミリ映写機技術講習会

こんにちは。

熊谷図書館視聴覚資料担当です。

今回は16ミリ映写機技術講習会について紹介します。

16ミリ映画フィルムは、映写機に関する技術を修得した方だけに貸出している視聴覚資料です。その技術を学んでいただくため、熊谷図書館では今年も6月27日(土),28日(日)の2日間で16ミリ映写機技術講習会を開催しました。

そもそも、16ミリ映写機って何?と思う方も多いと思います。

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今では、映画館はすっかりデジタル上映になりましたが、映写機とは、撮影したフィルムを映写するための機材であり、電球等の光源とレンズの組み合わせにより拡大し、スクリーン上に映写します。フィルムを間欠輪動式で一コマずつ瞬間的に停止させて投影するものが一般的で、使用するフィルムのサイズにより、8ミリ、16ミリ、35ミリ、70ミリ等があります。16ミリ幅のフィルムを上映する映写機が、16ミリ映写機なのです。16ミリ映写機があれば、どこでも映画を上映できるのですが、映写機の仕組み上、きちんとした手順を知っている方が上映しないと、フィルムを傷めてしまうことがあるのです。

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*一番下が正常なフィルムです。比べてみてください。

熊谷図書館では16ミリ映画フィルムの貸出も行っていますが、主なお得意様は、図書館、公民館、児童館です。図書館や公民館の映画会で、そうとは意識しないまま16ミリ映写機によって上映された映画を観ていた方がいるかもしれません。

さて、今年度の講習会について、ご報告します。

1日目は、視聴覚資料に関する講義で始まります。今年は会場の関係で規模を縮小し、12名での開催でしたが、熱気は昨年に劣りませんでした。メモを取ったり、質問したり、講師もびっくりするほどの熱心さです。

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昼食をはさんで、午後からは実技についての講義と実習です。講義を受けた後、グループに分かれて実習に入ります。「全自動」と書かれた映写機に手動でフィルムを熱心にかけていく受講生からは、「何が自動なの?」という疑問がまったく出ませんが、これも毎年のこと。私も自分が受講生だったころを思い出しました。

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2日目の午前中は再び実習。「実際の映画会ではもっと多くのギャラリーの前でフィルムをかけることになりますよ、がんばれ!」という気持ちを込めながら受講生を見守ります。しかし、人が手順を抜かしたことはすぐに教えてあげられるのに、自分が飛ばしたことにはなかなか気づけないのはなぜなのでしょうか。

そして、午後は実技試験。「資料を見ながらテストを受けてはいけませんか?」と真剣な表情で質問してきた方も含めて、12人の受講生は全員合格!作成しておいた修了証は一枚も無駄にならずに、お渡しすることができました。

以上、平成27年度16ミリ映写機技術講習会についての報告でした。