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2021年5月7日
講演会「図書館で認知症予防」を開催しました

去る4月17日(土)、久喜図書館では、健康・医療情報講演会「図書館で認知症予防」を開催しました。

長生きしたい! ただし、できるだけ健康で、寝たきりや認知症にはならずに暮らしたい...

誰もがそう切望しているのではないでしょうか。

また、1年以上にわたるコロナ禍のため、外出や運動、人との触れあいや気晴らしの機会も激減し、何となく元気を失っている方も少なくないかもしれません。

今回の講演会は、まさにそんなみなさんにピッタリな内容でした。

講師絵本紹介.JPG

講師は、医療福祉学博士、専門理学療法士、介護支援専門員として長年リハビリテーション医学の現場で活躍されてきた、結城俊也(ゆうき としや) 氏。

現在は「ライブラリハビリネットワーク」を立ち上げ、誰でも身近に利用できる公共図書館を舞台に、多くの人に健康維持や介護予防の大切さを伝えたいと、講座やセミナー講師をされています。

さて、結城先生の講演から、印象に残ったポイントを少しご紹介しますと..

講師認知機能図.JPG

記憶力、計算力、言語能力、状況把握力、理解力 ... 認知症になると、日常生活に欠かせない認知機能に障害が出てきます。

老化とともにそうした機能が衰えるのはやむを得ないことですが、障害が軽いうちに対策をすれば、進行を遅らせることも可能です。

無料で気軽に利用できる地域の図書館へ通って、認知症予防をしよう

では、図書館に通うとどんな効果があるのでしょうか。

1 有酸素運動で記憶力アップ!

図書館まで歩こう。早足、大きな歩幅で歩くと効果的。

2 筋トレで転倒予防。「うつ」予防

図書館へ行く日はついでに筋トレを。

高齢期のうつが認知症の危険度を高める、筋肉増強が「うつ」の解毒作用につながる、といった研究結果もあります。

3 本は脳トレの「ダンベル」

文章を読んで理解することで、ワーキングメモリが鍛えられる。

普段読まないジャンルに挑戦したり、イメージをふくらませて朗読をすると、さらに脳をフル活用できる。音読は肺炎の原因になる、誤嚥予防にもなります。

図書館ではあらゆる本が無料で読み放題!

4 図書館イベントに参加して、交流しよう

社会的な交流が少ないと認知症リスクが上がる、という研究結果も。人づきあいが苦手でも、大事なのは「聴く力」。

講演会では、脳を刺激する「ステップ運動」実演や、漢字を使った「頭の体操」コーナーもあり、わかりやすいお話とともにあっという間の90分間でした。

残念ながらご参加いただけなかったみなさま。結城先生のご著書に詳しく解説されています。脳を活性化する児童書リストも。すぐに取り組める認知症予防方法が満載です。

結城先生著作.png

「認知症予防におすすめ図書館利用術 1~3」(結城俊也著 日外アソシエーツ 2017-2019) 県立熊谷図書館所蔵

講演のあとは、「健康・医療情報の調べ方ガイダンス『認知症に関する図書・情報案内』」

当館司書より、お薦めの認知症関連図書と、県立久喜図書館の健康・医療情報サービスについてご紹介しました。

調べ方ガイダンス.JPG

講演会終了後、多くの方に2階公開図書室の資料展示「認知症に寄り添う」や「健康・医療情報コーナー」に足を運んでいただき、図書について司書に質問する方もいらっしゃいました。

認知症資料展示風景.png

資料展示「認知症に寄り添う」は、2021516日まで 開催しています。

資料展示「認知症に寄り添う」紹介ページ

埼玉県立久喜図書館 健康・医療情報サービス

小冊子「健康・医療情報リサーチガイド@埼玉」(無料配布中)

知の宝庫・図書館を活用して、人生を豊かに、健康寿命を延ばす一助としていただければ幸いです。