メニューにジャンプこのページの本文へジャンプ
埼玉県立図書館 あなたの調べるを応援します

ホーム図書館ブログ> その他

その他

2012年7月11日

レコードの病気

!
先日、久しぶりにリパッティのモーツァルトが聴きたくなり、レコード棚からレコードを取り出した私は思わず叫び声をあげた。
「何!? ゴキブリ!?」
カミさんも別の部屋からとんでくる。
なんとレコードの盤面全体に蚊に刺されたみたいな無数の凸凹が発生しているのだ!!
IMG_1227 - コピー.jpg
なんだ、こりゃ?? 泣きたくなってきた(気に入ってたんだヨ~、この盤)。これならゴキブリさんと「こんばんは。」したほうがまだマシだ。

02.jpg
不安そうに覗きこむニッパー犬

IMG_1276 - コピー.jpg
モンスターもビックリ!

「針、ちゃんとトレースするかな?」
恐る恐るレコードに針を下ろしてみる。
(・・・ボコッ・・・ボコッ・・・ボコッ・・・)
針はどうにかトレースするものの、リパッティの盤上珠を転がすようなピアノの音と一緒に「ボコッ」という音(←「ゴロ音」と呼ぶアナログ盤愛好家もいる)が聴こえてくる。
ネットで調べてみると、いくつかのサイトで話題になっていた。この凸凹は、1950年代後半から1960年代初めにドイツで製作されたレコードに"発症"するのだそうだ(前掲のコロムビア盤をはじめエレクトローラ盤、オイロディスク盤、ハルモニア・ムンディ盤、ドイツ・グラモフォン盤等が特にあぶないらしい)。この頃のドイツ盤の素材そのものに起因するのか、夏冬の寒暖の差で特殊な材質が経年変化したためか、原因は特定されていないが、ヨーロッパでは起こらない"日本特有の"現象らしい。ヨーロッパにくらべ日本は湿気が多いから、湿度も関係しているのかもしれない。
不安にかられ、家にあるこの頃製作されたドイツ盤をチェックしてみると・・・嗚呼、他のレコードも数枚やられていた!!
IMG_1258 - コピー.jpg
トホホ・・・ガックリ肩を落とすニッパー犬
いったん凸凹が始まったら最後、もとには戻らない(泣)。ネットでは、「ゴロ音」に身悶えしながら聴いてます、と嘆くLPファンの声も。
(・・・ボコッ・・・ボコッ・・・ボコッ・・・)
たしか狐狸庵先生こと遠藤周作さんが自宅の庭に作った鹿威しの音も「ボコッ」だったような。凸凹が発生した盤を聴く時は「鹿威しの音(「ボコッ」ですがw)をバックにレコードを聴くのも風情があっていいじゃないか」と自分に言い聞かせることにしよう。それもまたオツな世界・・・なワケない!!
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
今でもアナログで音楽を愉しんでおられる皆様、LPレコードを所蔵する図書館の担当者様、もし、お持ちのコレクションの中に、1950年代後半から1960年代初めにドイツで製作されたレコードを架蔵されていたら、一度、レコード棚をチェックされてみては。

(文責:熊谷図書館 図書館協力担当 A)

2012年1月5日

新年の御挨拶

新年明けましておめでとうございます。皆様には、健やかに新しい年をお迎えのこととお喜び申し上げます。

昨年は東日本大震災と、それに伴う福島第一原子力発電所の事故、電力供給の不足による計画停電など、今までに私たちが経験したことを遥かに超えるような出来事がありました。
私たちは刻々と変わる情報の中から、正しく事態を把握し、自ら判断して行動しなければなりませんでした。また、住み慣れた土地を離れて生活しなければならない方たちにとって、故郷の状況を知ることは切実な問題です。
このたびの大震災を経験したことで、私たちは様々な情報を収集し、多面的に物事を判断することの大切さを、改めて痛感させられました。

図書館は、様々な資料・情報を収集・提供することで、皆様の自主的・自発的な活動を支援する機関です。このたびの災害だけではなく、図書館が提供する資料・情報が、日常生活の様々な局面で役立つかもしれません。埼玉県立図書館は、そのような資料・情報要求にこたえるため、いろいろな活動を展開しながら、県民の皆様の調査研究を支援していきます。

本年も埼玉県立図書館を御利用くださるよう、よろしくお願い申し上げます。

埼玉県立図書館
職 員 一 同