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2024年3月30日
資料展「物語に寄り添うクラシック音楽」開催中です!

こんにちは。熊谷図書館です。

今日は、3月2日(土曜日)から熊谷図書館で開催している資料展「物語に寄り添うクラシック音楽」の展示風景を御紹介します。

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「懐の深い音楽 クラシック」

国内外問わず、様々な小説や映像作品にクラシック音楽が登場します。クラシック音楽そのものがテーマになっているもの、BGMとして使われているもの......。いずれもその物語のために作られた曲ではないのにしっくりと馴染み、物語の世界観を形づくるのに欠かせない要素となっています。時代、ジャンルを問わず物語に寄り添うクラシック音楽には懐の深さを感じさせられます。

今回の資料展では5つのカテゴリに分け、クラシック音楽が登場する図書や映像資料、そしてその音楽が収録されているCDやレコードを展示しています。それぞれ作品と音楽紹介のキャプションを添えていますので、参考にしてください。

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1 映画とクラシック音楽

ビデオディスク(レーザーディスク)やDVDを9作品の他、関連CDやレコードを展示しています。ビデオディスクは館内視聴のみとなりますが、古き良き名作が数多くそろっています。

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『2021年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督)に出てくると言えば、リヒャルト・シュトラウス作曲「ツァラトゥストラはかく語りき」。「宇宙と言えばこの曲!」と頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

ほかにも、『地獄の黙示録』、『アマデウス』や『ショーシャンクの空に』などを展示しています。

2 小説とクラシック音楽

10点の小説を展示しています。主に、小説を所蔵している県立久喜図書館から借りて展示しています。

作家が文章だけで音楽を表すこと、それを読者がどのような音楽なのか想像すること、そして双方のイメージが一致することは楽しくもあり、また難しくもあります。クラシック音楽だと、誰もが実際にその曲を聴くことができ、作者の思い描いた小説の世界観を感じられるのではないでしょうか。

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『シューマンの指』(奥泉光/著)、『さよならドビュッシー』(中山七里/著)、『リヴィエラを撃て』(高村薫/著)など、期せずしてミステリー作品が多くなりました。相性が良いのでしょうか。

文章で見事に音楽を表現した『蜜蜂と遠雷』(恩田陸/著)や『羊と鋼の森』(宮下奈都/著)に登場するクラシック音楽を集めたオリジナルアルバムも展示しています。小説を読みながら聴くと、一層楽しめるかと思います。

『蜜蜂と遠雷』、『さよならドビュッシー』、後述のカテゴリで紹介している『のだめカンタービレ』には、いずれもドビュッシー作曲「喜びの島」が登場します。様々な作品に同じ曲が登場するのを発見できるのも、クラシック音楽の楽しみ方のひとつ。

3 村上春樹とクラシック音楽

クラシック音楽に造詣の深い村上春樹氏の作品は、「小説とクラシック音楽」のカテゴリに入れるにはあまりに数多くクラシック音楽が登場するため、個別に設けました。

ヤナーチェク作曲「シンフォニエッタ」は『1Q84』に登場したことで日本国内で注目を集めました


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具体的な曲名ではなく、「モーツァルトのコンチェルトが~」など、作曲家や演奏者の名前だけ登場する作品も多くあります。その中で、短編『シドニーのグリーンストリート』に登場する、ピアニストのグレン・グールドをピックアップして紹介しています。

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ちなみにグレン・グールドは、「小説とクラシック音楽」のカテゴリで展示している『シューマンの指』にもその名前が登場します。

4 漫画・アニメとクラシック音楽

漫画・アニメのカテゴリからは、クラシック音楽を効果的に使うことで壮大な世界観を表したアニメ『銀河英雄伝説』と『新世紀エヴァンゲリオン』の関連図書と音楽資料を展示しています。

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また、クラシック音楽が主題となっているアニメ・漫画作品として『のだめカンタービレ』『ピアノの森』を展示しています。

クラシックブームを巻き起こした『のだめカンタービレ』は、オリジナルアルバムが複数出版されており、漫画に登場するキャラクターやオーケストラ名で演奏者がクレジットされているのがユニーク。

『ピアノの森』は、録音図書(デイジー図書)とその元となった小説版を展示しています。デイジー図書は活字による読書が困難な方のために作成されたものです。

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5 『翔んで埼玉』とクラシック音楽

第2弾も公開された映画『翔んで埼玉』にもクラシック音楽がふんだんに使用されています。

ヘンデル作曲の「ハープ協奏曲」は、作品のゴージャスな雰囲気を醸し出すのにぴったりです。

作品の雰囲気に合わせ、展示の装飾もきらびやかにしました。

県立熊谷図書館では「埼玉資料」として『翔んで埼玉』のDVDや原作本、映画のガイドブックを所蔵しています。

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2階ロビーでひっそりと、展示CDを再生しています。内容は定期的に変更しており、貸出しも可能です。聴いてみたいCDがあれば、カウンターの職員にお声がけください。

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春の散歩がてら、お気に入りを探しに、気軽にお立ち寄りください。

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埼玉県立熊谷図書館 令和5年度第5回資料展「物語に寄り添うクラシック音楽」

開催期間 令和6年3月2日(火曜日)~ 令和6年5月23日(木曜日)

場 所 埼玉県立熊谷図書館 2階ロビー

資料展紹介のページ https://www.lib.pref.saitama.jp/event/exhibit/exhibit/post-277.html

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