2025年12月17日
資料展「舞台に咲く日本の心-伝統芸能の世界」開催中!(県立久喜図書館)
こんにちは、新聞・雑誌担当です。
現在、県立久喜図書館2階公開図書室では、資料展「舞台に咲く日本の心-伝統芸能の世界」を開催中です。

日本の伝統芸能は、長い歴史の中で継承され、多くの人々を魅了し続けています。
また、歌舞伎や能楽等がユネスコの「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に登録されるなど、世界的にも高い評価を得ています。
資料展では、県立図書館の所蔵資料等を通じて、歌舞伎、能楽、落語、文楽、県内の民俗芸能について、演者、衣装、小道具、音楽、舞台、台本など、様々な観点から魅力をお伝えする資料を展示しています。
この記事では、各部門の展示内容について詳しく紹介します。展示している資料のリストはPDFファイルのダウンロード、外部サイト「ナラベル」で確認することもできます。詳細は下記の資料展ページをご確認ください。
展示資料は、発行後2年を経過した雑誌を除き貸出ができます!
また、県内の市町村立図書館に取り寄せが可能です。お近くの図書館にお問い合わせください。
1.歌舞伎
歌舞伎は、江戸時代の初期、出雲の阿国による、当時巷にみられたかぶき者やキリシタンの風俗を取り入れた「かぶき踊り」が始まりとされています。幕府の取り締まりに柔軟に対応しながら、庶民から絶大な人気を得ました。
歌舞伎の歴史や、名跡「市川團十郎」などの役者に関する本、人気の演目「勧進帳」のDVDなどを展示しています。
2025年にヒットした歌舞伎がテーマの映画をきっかけに、興味を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか?展示資料を読む(観る)と、歌舞伎への理解が深まります!


2.能楽(能/狂言)
能楽は奈良時代に中国大陸から伝わった「散楽(さんがく)」がルーツとされ、能と狂言どちらも能舞台で上演されます。
基本的な歴史や両者の違いがわかる資料から、能と狂言で使われる面や楽器のことがわかる資料、人気の狂言師にスポットを当てたドキュメンタリー番組のDVDなどがあります。
初めての鑑賞に役立つポイントが解説された資料もありますので、舞台のDVDとセットで借りてお家で鑑賞するのも楽しいですよ!

3.落語
落語のルーツは、室町時代末期から安土桃山時代にかけて戦国大名に仕え、世情を伝える役割を担った「御伽衆(おとぎしゅう)」とされています。
舞台上では一人の演者が、語りと身振りで表現しています。
名作ネタのあらすじがわかる資料、噺家の著書や伝記、実際の寄席で上演された話芸のCD、DVDから、噺家が高座に上がる時に流れる出囃子を集めたCDもあります。
年末年始に落語で笑い納め/初めはいかがでしょうか?

4.文楽
文楽(人形浄瑠璃文楽)は、語り・音楽・人形が一体となった人形芝居です。現在の形は江戸時代に大阪で生まれ、竹本義太夫の義太夫節と近松門左衛門の作品のコンビにより、多くのヒット作が生まれました。人気の演目が歌舞伎化されることもあり、歌舞伎とは互いに影響を与えながら発展したそうです。
入門書や各演目の研究書、人間国宝四世竹本津大夫直筆の床本(台本)を収録した資料、国性爺合戦など人気演目のDVDを展示しています。
語りの太夫、音楽の三味線奏者、巧みに人形を操る人形師など、それぞれに注目してお楽しみください。

5.埼玉県の伝統芸能
県内には多くの伝統芸能があり、各地域で大切に受け継がれています。今回は県立図書館に所蔵している図書資料や映像資料の一部を展示しています。
先日「神楽」が、ユネスコ無形文化遺産へ提案されることが決定しました。県内からは
・「鷲宮催馬楽神楽」(久喜市)
・「玉敷神社神楽」(加須市)
の2つが含まれております!
こちらの神楽に関する資料も展示していますので、是非ご覧ください。


また、展示期間中ガラスケースでは、神楽衣装(県立歴史と民俗の博物館教育普及資料)も展示しております!


皆様のご利用、ご来館をお待ちしています!
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資料展「舞台に咲く日本の心-伝統芸能の世界」
期間:令和7年12月2日(火曜日)~令和8年2月1日(日曜日)(休館日を除く)
場所:埼玉県立久喜図書館 2階公開図書室
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