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2012年12月4日
貸出文庫は文庫本と関係あるの?

「貸出文庫」と聞いて何を思い浮かべますか?

これは、本屋さんに装丁を同一にして一定の大きさ(高さ15cm前後)で並んでいる「**文庫」のようなものではなく、読書会などのグループを対象にして貸し出せるよう、同じ本を20冊にセットしたものの名称です。

このように複数の同一本をセットにした県立図書館の貸出文庫の歴史は、昭和38年頃にまで遡ることができます。当時は「婦人向同一図書30冊を1セットとした」=婦人文庫、「青年向同一図書30冊を1セットとした」=青年文庫と称していたそうです。貸出も教育委員会を通じて行われていました。(名称や貸出方法に時代を感じますね!)

戦後は読書会が全国の職場、学校、地域などで盛んに行われましたが、現在ではその勢いは止んでいるようです。中高年の世代では読書会を学生時代に経験された方も多いと思います。

県立図書館の「貸出文庫」を利用されている団体には、20年以上続いているところもあれば、学校のPTA会員を母体としたグループもあります。高齢化が進み後継者もいないため、休止となったグループもあります。

購入されている分野は、複数の人が読んで様々な観点から意見を出しやすいようにとの配慮から、評判になった小説類が多くなっています。また、精読される機会が多いことから、選定に当たっては造本にも注意するようにしています。

読書会(読書グループ)の構成人数は2人以上(貸出冊数は2冊から20冊まで。タイトルにより10冊しかないものもあります。)、貸出期間は2か月以内としていますので、興味がありましたらお問い合わせください。

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これから貸し出される貸出文庫(バラバラにならないようにひもで縛ってあります。)