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2026年1月24日
こんな本あります!ー久喜図書館の書棚からー

こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。

こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―2026年1月展示風景

さて、今月は...

■No.1■

ペンギン、日本人と出会う』(川端裕人/著 文藝春秋 2001)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:488.66/ヘン>

『ペンギン、日本人と出会う』書影

ペンギンといえば、日本の多くの動物園・水族館で見ることができ、比較的ポピュラーで身近な存在であろう。世界的にみても、その飼育頭数は群を抜いている。一方で日本の動物園等で最も多く飼われているフンボルトペンギンが実は絶滅危惧種であり、世界の野生個体総数の約1割にあたる約1200羽が日本国内で飼育されていることは、あまり知られていない。また年に1度、飼育員や研究者等のスペシャリストが集まる「ペンギン会議」も開催されるなど、ペンギンに関わる人々も多い。

日本はいかにしてペンギン大国となったのか。そこに、戦後再開した捕鯨事業が深く関わっていたとは驚きである。捕鯨船がお土産として持ち帰ったエンペラーペンギンをはじめとする極地ペンギンを、少しでも長く飼育するために奮闘する人々の努力の積み重ねは、やがて繁殖の成功へと繋がっていく。

ペンギンと日本人との出会いと歩みについて、動物園や水族館、捕鯨船、南極探検隊と研究者等、それぞれの立場からわかりやすく追うことができる一冊である。

(紹介者:AS)

■No.2■

『なぜ人間は泳ぐのか?』(リン・シェール/著 高月園子/訳 太田出版 2013)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:785.2/ナセ>

『なぜ人間は泳ぐのか?』書影

泳ぐことについてあなたが最後に考えたのはいつだろうか。おそらく、昨日、1週間前、小学校の水泳の授業のときなど、様々な答えが返ってくるのではないか。

本書は、放送ジャーナリスト・作家で熱心なスイマーでもある著者が、水泳の歴史や文化、トピックなどを綴ったものである。また、トルコにあるダーダネルス海峡の横断泳(長距離水泳レース)に挑戦する様子が合間に挟み込まれており、読者は臨場感を存分に味わうことができるだろう。

人類と泳ぐことの関係や四泳法の誕生、オリンピック選手や水泳映画まで、扱われている内容は幅広い。横断泳については、長い距離を泳ぐためのフォームの見直しや合宿で練習する様子から始まり、横断泳中の心境も語られている。本書に登場する人々の言葉からは、自分にとって泳ぐとはどういうことか、泳ぐことをいかに愛しているかが伝わってくる。

著者とともに最後のページまで泳ぎきったとき、水の上に体を浮かべる気持ちよさを味わいたくなるだろう。

(紹介者:小柳 直士)

■No.3■

『天皇の美術史1 古代国家と仏教美術』(増記隆介[ほか]/著 吉川弘文館 2018)

<所蔵館:久喜図書館 請求記号:702.1/テン>

『天皇の美術史1』書影

日本の文化・芸術を考える時、天皇の関わりは大きい。現存する美術作品には、天皇の意向が反映されたものも多く、各時代の社会情勢や美に対する感性等、様々な視点で読み解くことができる。本シリーズは、「天皇が直接的に関与した」という視点で美術作品を選定し、その通史がまとめられている。

第一巻目となる本書は、古代国家と仏教美術をテーマに、古典の成立に焦点を当てている。高松塚古墳壁画や秘仏等、誰もが一度は耳にしたことのある作品が多く取り上げられている。

これらの作品に天皇がどのように関与し、どのような影響を与えたのだろうか。ありそうでなかった一冊。

(紹介者:SO)

それでは、次回もお楽しみに。