2026年9月25日
こんな本あります!ー久喜図書館の書棚からー
こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。
さて、今月は...
■No.1■
『民藝の歴史』(志賀直邦/著 筑摩書房 2016)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:B750.21/ミン>

「民藝」とは「民衆の手で民衆のために作られる実用品」を意味し、この言葉と思想は1926年(大正15年)民藝運動の主唱者である柳宗悦らによって提唱された。
本書は雑誌『白樺』が関わる民藝運動のはじまりから現代までの歩みを、テーマ別かつ時系列で記述している。著者は志賀直哉の甥で、柳宗悦らとともに民藝運動に深く関わった人物。当事者だからこそ知り得る、民藝に関わった人々のエピソードが随所に織り込まれている。
表紙は染色家・柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)によるもの。民藝のデザインに惹かれた人の入門書としても、体系的、横断的に学び直すための資料としても、おすすめしたい一冊である。
(K・U)
■No.2■
『図説ギターの歴史』(ぺーター・ペフゲン/著 現代ギター社 1997)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:763.55/スセ>

ギターは、クラシックやフォーク、ポップスやロックなど様々な音楽ジャンル、そしてレコーディングからライブまで多くの音楽シーンで活躍している楽器の一つ。本書は、そのギターの誕生から現代に至るまでの歩みを、豊富な図版とともに詳解した歴史書である。
古代の弦楽器からリュートやビウェラといった楽器を経て、今の姿へ進化を遂げたプロセスを解説。また、演奏の面では、王侯貴族の宮廷を彩った華やかな姿や、大道芸人による恋歌の伴奏楽器としての姿など、多彩な顔を持つ楽器として紹介。さらに、その進展を支えた名ギタリストたちの足跡についても、ギター史年表で網羅されており、視覚的にも理解しやすい構成となっている。
学術的な要素がありながらも読みやすく、ギターに親しまれている方はもちろん、興味のある方にも、お読みいただきたい一冊。
(T.S)
■No.3■
『地震学の歴史からみる地震防災』(上沼克伊/著 丸善出版 2024)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:453/シン>
近年、大きな地震が頻発している。この本は地震への備えとして、地震に遭遇しても犠牲者にならないようにすることを目的として書かれている。
私たちは、地震がいつ起こるかということに関心を持ってしまいがちだが、前半部分に書かれている過去の地震の状況や研究の歴史などを読み進めると、地震が起きる時期を予知することは現在でも困難であることがわかる。
そこで、自分の生活地域で過去にどのような地震が起こり、どのような被害があったのかを知っておき、地震に遭遇しても命を失わないようにする「抗震力」と被災後の避難所・食料・トイレ等の問題に対処するための「防災力」こそが大事であると著者は述べている。人間は、地震の発生を防ぐことはできないが、地震が起きても生き延びるための方策は、私たち一人一人の備えにあると、改めて考えさせてくれる。
(M・O)
それでは、次回もお楽しみに。
