2014年8月28日
国宝「金錯銘鉄剣」のレプリカを展示しています!
こんにちは。
熊谷図書館 人文科学資料担当です。
熊谷図書館では今年の3月から、国宝「金錯銘鉄剣」の複製を展示しています。
3Dプリンターで作成されたものです。
埼玉県立さきたま史跡の博物館のご厚意により、借用いたしました。
熊谷図書館にお越しの際は、ぜひご覧ください!

~正面入口すぐの1階ロビーにあります~
埼玉が誇る国宝
日本史の教科書でおなじみの"金錯銘鉄剣"。
昭和43年に埼玉古墳群(行田市)の稲荷山古墳から出土しました。
それから10年後、昭和53年の保存処理中に、金を埋め込んだ115の文字が発見されたのです。

鉄剣のレプリカ(原形2倍)
実物は全長73.5cmです。
銘文には、
・「辛亥年(しんがいのとし)」...西暦471年と推定
・作刀者「ヲワケの臣(しん)」の8代の系譜
・「杖刀人首(じょうとうじんのかしら)」として「ワカタケルの大王(おおきみ)」(雄略天皇と推定)の政治の補佐役を務めたこと
などが書かれています。

表 冒頭部分
この発見により、埋葬されていた人が大和朝廷と密接な関連があったことが判明し、鉄剣は古代史研究における貴重な考古資料となりました。
そして昭和58年、他の出土遺物とともに国宝に指定されました
国宝「金錯銘鉄剣」は、さきたま古墳公園にあるさきたま史跡の博物館で保管・展示されています。
登れる古墳!稲荷山古墳
鉄剣が出土した稲荷山古墳には、なんと登ることができます。
後円部の階段を登ると、墳頂には鉄剣が眠っていた礫郭(れきかく,河原石を船形に造って棺を置いたもの)が復元されています。
ここから眺める古墳群の景色は壮観
古墳に登って、鉄剣を見て、古代の風を感じてみませんか。
[参考文献]
『さきたまの古墳』(埼玉県立さきたま資料館 1992)
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