資料紹介
2020年7月31日
こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―
このコーナーでは、職員が図書館で所蔵する図書をご紹介します。
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:519.4/カイ>

(紹介者 図書館一司書)
『日本の名随筆 別巻60 買物』(原田宗典編 作品社 1996)
<所蔵:久喜図書館 請求記号:914.6/ニ>

(紹介者 自然科学・技術資料担当 吉田)
<所蔵:久喜図書館 請求記号:798.5/タケ>

(紹介者 バリアフリー読書推進担当 星野)
2020年2月28日
こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―
ウイルスは限りなく生物に近い「物質」とされているが、その定義は本当に正しいのだろうか。本書は、今までの知見を超えた新しい生命の形を探求する。人類は禁断の箱を開けてしまったのかも知れない...。(紹介者:副館長 福沢)
2020年1月30日
こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―
このコーナーでは、毎月、図書館職員が所蔵する図書をご紹介します。

律令国家の成立以来、我が国の歴史は、干ばつや長雨が引き起こす凶作や飢饉、疫病とどのように対峙するかという、気候変動との格闘の歩みでもあった。本書は、古気候研究のデータと、歴史資料・古文書の記載とをリンクさせながら、先人たちが生きた社会と気候変動との関係を明らかにし、源平の争乱や戦国大名による抗争といった、日本史上の大事件の背後にあるものをくっきりと浮かび上がらせる。地球温暖化に起因する異常気象の脅威にさらされる現代の私たちにとって、日々の生活基盤をどう守るのかについて考えるきっかけとなる一冊である。(紹介者 館長・高橋)

本書を読むと古典文学は当時の人々の声を聞くことができるものであることに気づかされる。著者の日本文学に対する情熱は相当である。「色々な古典を読みなさい。さすれば自分が何を表現したいのかがわかりますよ。」と言ってくれているように感じた。文学作品をただ読むのではなく、作品がつくられた時代背景を知りたい人におすすめである。(紹介者 T.K)

1917年理化学研究所は、欧米の模倣から自らの独創性を持ち、大規模な科学技術の研究所を造ろうという高い理念から設立された。以後100年にわたり、湯川秀樹、野依良治など多くの研究者たちが、最先端の科学技術を支えてきた。基礎科学を含めた研究の更なる必要性が叫ばれている中、本書は最先端研究の「いま」を浮き彫りにする。現場で働く研究者へのインタビューを交え、山根一眞が難しい科学を易しく伝えてくれる。(自然科学・技術資料担当 池谷)

『日本書蹟大鑑』は歴史上著名な人物の主要な現存遺墨を網羅する書跡基礎資料集である。第十一巻付録の月報に、昭和天皇の侍従長を長く務めた入江相政はこう記す。「とにかく書は、それを見ていれば、書いたのはどういう人か、どれぐらいの速さで、どんな気持で書いたかが、手にとるようにわかる」。同巻には織田信長から始まり、森蘭丸、明智光秀、千利休と戦乱を生きた人物たちの書状が収録される。2020年の大河ドラマを、書跡から眺めてみるのも面白いかもしれない。(情報・地域協力担当 森)
それでは、次回もお楽しみに。
2019年9月25日
「貸出文庫」のご紹介
こんにちは。
県立熊谷図書館の図書館協力担当です。
皆さんは、「貸出文庫」という言葉をお聞きになったことがありますか?
ほとんどの方は耳なじみがないかもしれません。
「貸出文庫」とは同じ本(ほとんどが小説)を20冊セットで購入し、読書会等の集団読書用として、市町村立図書館を通じ県内の読書グループや学校に提供しているものです。
*"読書会" とは本来、個人個人が行っている読書を同じ本を使い集まって読書をする会のことです。
現在、「貸出文庫」を利用していただいている読書グループの使い方は、メンバーが10名のグループであれば一つの「貸出文庫」を10冊(例えば「愛なき世界」三浦しをん著を10冊)借り受け、定例日に市町村立図書館の集会室等に集まり本を配ります。但し、その場ですべて読み終えることはできませんので、各自がその本を家に持ち帰り、次に集まる日までに読んで感想など述べあいます。(その他、独自に講演会や文学散歩を開催している読書グループもあります。)
県立熊谷図書館・図書館協力担当では毎年2回、7タイトルずつ計14タイトルを選定し、年間280冊(14タイトル×20冊)を新しく購入しています。
購入するのは、直木賞、芥川賞、本屋大賞他、主要な文学賞を受賞したり、その候補作となった作品など、読書グループ皆さんに喜んでいただけるような作品を選定するよう心掛けています。
本来であれば、読書グループの皆さんからリクエストを受けられれば良いのですが、年間に購入できるタイトル数が限られるので難しいところです。
但し、読書グループの皆さんから予約の電話をいただいた時、
「あまり長編の作品(頁数が多いもの)は使いにくい。」
『本屋大賞を受賞した「○○○○○」は買っていないの?』
などのご意見・ご質問をいただくことがあり、できるだけ選定に反映させるよう心掛けています。
ちなみに平成30年度第2回の貸出文庫選定購入作品は、
1.「ファーストラヴ」 島本理生著 文藝春秋 2018.5
2.「赤い風」 梶よう子著 文藝春秋 2018.7
3.「愛なき世界」 三浦しをん著 中央公論新社 2018.9
4.「悪玉伝」 朝井まかて著 KADOKAWA 2018.7
5.「極夜行」 角幡唯介著 文藝春秋 2018.2
6.「送り火」 高橋弘希著 文藝春秋 2018.7
7.「地球にちりばめられて」 多和田葉子 講談社 2018.4
の7作品です。
最後に「貸出文庫」の利用方法についてご説明します。
◆ 予約受付について
<受付開始日>
当該月を含まない6ヶ月前から
例:2019年9月の場合は、2020年3月貸出分まで受け付けます。
<受付方法>
電話、FAX、来館
<受付タイトル数>
6タイトルまで予約受付可能です。(上下本は、2タイトルに数えます)
<貸出冊数>
1タイトルにつき20冊までです。
*古い「貸出文庫」では、所蔵冊数が10冊のことがあります。
<貸出期間>
2ヶ月間以内です。
ここまでの話で「貸出文庫」について興味を持っていただけた方は、お近くの市町村立図書館に活動中の読書グループがないかお尋ねになってみてはいかがでしょうか。
2018年12月26日
障害者サービス用資料の見つけ方 誰でも専用サイトで探せます
みなさんこんにちは。障害者サービス担当です。
今日は障害者サービス用資料の探し方についてご説明いたします。少し難しいところもあるかもしれませんが、お読みいただき、実際に探していただけるとうれしいです。
点字・録音などの障害者サービス用資料で市販されているものはとても少なく、図書館で製作するには時間と手間がたくさんかかります。そのため、活字の図書のように1つの図書館で多くの資料を収集することはできません。そこで、全国の公共図書館や点字図書館等で所蔵する資料を相互に提供し、利用者が希望する資料をお届けしています。
私たちが実際に資料を探すときは、下記の2種類の総合目録サイトで検索をしています。
1 サピエ (https://www.sapie.or.jp/cgi-bin/CN1WWW)
サピエは、日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営を行う電子図書館サイトです。全国の点字図書館等が会員となっていて、そこで製作または所蔵された障害者サービス用資料を誰でも検索することができます。
さらに、会員になると検索結果からデータそのものをダウンロードできるようになります。視覚障害者等は無料で個人会員になれます。
個人会員になるには連絡用のメールアドレスと、図書館などの施設会員への利用登録が必要です。埼玉県立久喜図書館は施設会員ですので、サピエの会員登録を希望される方で、埼玉県内に在住・在勤・在学の方は当館へご相談ください。
2 国立国会図書館サーチ (http://iss.ndl.go.jp/)
国立国会図書館が取りまとめる各種資料の総合目録です。「障害者向け資料検索」にタブを切り替えると、「点字図書・録音図書全国総合目録」の書誌情報や、「視覚障害者等用データ送信サービス」のデータを検索することができます。埼玉県立図書館で製作した資料の書誌情報やデータも、ここで探すことができます。
上記の1と2は相互に連携し、もう一方も合わせて検索するようになっていますが、どちらかだけですべての資料を検索することは残念ながらできません。希望する資料が見つからない場合は、両方を検索します。お探しの資料を希望する形(録音、点字など)でお届けできるよう、担当として努力してまいります。また両方を検索しても見つからない資料については製作も検討します。必要な資料がありましたら図書館までご相談ください。