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図書館ブログ

2018年12月26日

障害者サービス用資料の見つけ方 誰でも専用サイトで探せます

みなさんこんにちは。障害者サービス担当です。

今日は障害者サービス用資料の探し方についてご説明いたします。少し難しいところもあるかもしれませんが、お読みいただき、実際に探していただけるとうれしいです。

点字・録音などの障害者サービス用資料で市販されているものはとても少なく、図書館で製作するには時間と手間がたくさんかかります。そのため、活字の図書のように1つの図書館で多くの資料を収集することはできません。そこで、全国の公共図書館や点字図書館等で所蔵する資料を相互に提供し、利用者が希望する資料をお届けしています。

私たちが実際に資料を探すときは、下記の2種類の総合目録サイトで検索をしています。

1 サピエ (https://www.sapie.or.jp/cgi-bin/CN1WWW)

サピエは、日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営を行う電子図書館サイトです。全国の点字図書館等が会員となっていて、そこで製作または所蔵された障害者サービス用資料を誰でも検索することができます。

さらに、会員になると検索結果からデータそのものをダウンロードできるようになります。視覚障害者等は無料で個人会員になれます。

個人会員になるには連絡用のメールアドレスと、図書館などの施設会員への利用登録が必要です。埼玉県立久喜図書館は施設会員ですので、サピエの会員登録を希望される方で、埼玉県内に在住・在勤・在学の方は当館へご相談ください。

2 国立国会図書館サーチ (http://iss.ndl.go.jp/)

国立国会図書館が取りまとめる各種資料の総合目録です。「障害者向け資料検索」にタブを切り替えると、「点字図書・録音図書全国総合目録」の書誌情報や、「視覚障害者等用データ送信サービス」のデータを検索することができます。埼玉県立図書館で製作した資料の書誌情報やデータも、ここで探すことができます。


上記の1と2は相互に連携し、もう一方も合わせて検索するようになっていますが、どちらかだけですべての資料を検索することは残念ながらできません。希望する資料が見つからない場合は、両方を検索します。お探しの資料を希望する形(録音、点字など)でお届けできるよう、担当として努力してまいります。また両方を検索しても見つからない資料については製作も検討します。必要な資料がありましたら図書館までご相談ください。

障害者サービス用資料.jpg

2018年11月19日

「図書館と県民のつどい埼玉2018」中高生ビブリオバトル中学生予選会を開催しました。

1114日(水)県民の日に、「図書館と県民のつどい埼玉2018」中高生ビブリオバトル中学生予選会を聖学院大学にて開催しました。

中学生予選会の開催は今年で3回目となりますが、年々中学生バトラーのレベルが上がってきていると感じます。

今回の中学生予選会は、9月に県内すべての公立・私立中学校にバトラー募集のお知らせをしたところ、13校から22名のバトラーが参加しました。今年は各校から2名を上限に募ったのですが、それでも昨年の18名を上回る応募がありました。中学校でもビブリオバトルは着実に広がりを見せていることが伺えます。

予選会の運営も、参加者数に応じて毎年形を変えています。

今年は22名の参加者をくじ引きで6グループに分けて、グループごとにワークショップ形式で予選を行い、それぞれのグループのチャンプ本獲得者6名がイベント形式で決勝を戦うという形をとりました。

各グループの予選を見て回って感じたのは、ワークショップ形式に慣れていないバトラーが多いかなということでした。それでも、戸惑いながらも自分のおすすめ本の良さを伝えようと皆さん堂々と発表していました。

予選の写真 予選の写真 予選の写真

決勝に進んだ6名は、3組に分かれて1対1の決勝戦を戦いました。

いずれの発表もおおいに会場を沸かせ、どの本も「読んでみたい!」と思わせる発表でした。

決勝の写真 決勝の写真 決勝の写真

決勝の写真 決勝の写真 決勝の写真

最終的に決勝でチャンプ本を獲得したのは、

・さいたま市立与野東中学校 中澤優輝さん

「成りあがり How to be BIG」 矢沢永吉 著

・さいたま市立日進中学校 樽本咲月さん

「蜜蜂と遠雷」 恩田陸 著

・さいたま市立大宮東中学校 小林賢汰さん

「厭な小説」 京極夏彦 著

の3名でした。「図書館と県民のつどい」本戦での活躍も楽しみです。

バトラー集合写真.jpg

参加したバトラーの皆様、引率の先生方、観覧にいらっしゃった皆様、お疲れ様でした。本当にどの発表もすばらしく、中学生の若々しさ、素直さに心打たれた方も多かったと思います。ビブリオバトルには、「本を通じて人知る、人を通じて本を知る」という本旨があり、それを実感した1日になりました。

最後に、予選会で紹介された本のリストを掲載します。参考にご覧いただければと思います。

本のタイトル 著者名 出版社名
1 厭な小説 京極 夏彦 祥伝社
2 かがみの孤城 辻村 深月 ポプラ社
3 神様ゲーム 麻那 雄嵩 講談社
4 キケン 有川 浩 新潮社
5 今夜は眠れない 宮部 みゆき KADOKAWA
6 サクラダリセット 河野 裕 角川文庫
7 桜のような僕の恋人 宇山 佳佑 集英社
8 死を見る僕と、明日死ぬ君の事件録 古宮 九時 KADOKAWA
9 絶対主義 秋吉 理香子 幻冬舎
10 タイムボックス アンドリ・S・マグナソン NHK出版
11 だから私は明日の君を描く 汐見 夏衛 スターツ出版
12 手紙 東野 圭吾 文春文庫
13 成りあがり How to be BIG 矢沢 永吉 角川文庫
14 博士の愛した数式 小川 洋子 新潮社
15 文豪ストレイドックス DEAD APPLE 岩畑 ヒロ 角川ビーンズ文庫
16 僕はロボットごしの君に恋をする 山田 悠介 河出書房新社
17 星の王子さま サン・テグジュペリ 新潮社
18 蜜蜂と遠雷 恩田 陸 幻冬舎
19 もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら 青のりMAX 神田 桂一・菊池 良 宝島社
20 ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 田中 経一 幻冬舎文庫
21 連続殺人鬼 カエル男 中山 七里 宝島社
22 六人の赤ずきんは今夜食べられる 氷桃 甘雪 小学館

2018年11月16日

久喜図書館文化講座「埼玉道中膝栗毛」を開催しました!

こんにちは。久喜図書館の芸術・文学資料担当です。

11月10日(土)に、久喜図書館で文化講座を開催しました</span毎年開催している当講座、今年は埼玉県立歴史と民俗の博物館で主任専門員兼学芸員の杉山正司(すぎやま まさし)氏講師としてお招きし埼玉道中膝栗毛」と題した講演を行いました。

杉山先生は、近世交通史を専門としており、NHKの人気番組にご出演の経験を持ち、杉山先生の講演会なら!と参加を申し込まれたファン(?)の方もいました。

先生の写真.jpg

講師の杉山 正司(すぎやま まさし)氏

当日は天気に恵まれ、直前の申し込みも多く、気がつけば100名を超える程のたくさんの方々にご参加いただきました

文化講座の様子その1.jpg

講演は、4部構成となっており、第1部と第2部は江戸時代の中山道・日光道中と日光御成道を通った旅人の紀行文や道中記を中心に、埼玉県の宿場の様子を、第3部は明治時代の紀行文より外国人の旅人が見た埼玉県の宿場の様子を、第4部は埼玉から伊勢神宮への旅を庶民の旅日記をもとに辿りながら、わかりやすくお話していただきました。

講演でご紹介してくださった道中記や旅日記には、沿道の宿場の様子の他、宿泊時に本陣で出された献立まで詳細に書かれていて、当時何を食べていたのか、庶民や大名、武士など身分によって献立の内容が違うことなどがわかり、他の宿場ではどんな献立だったのか全部読んでみたくなりました。

また、伊勢神宮への旅では、伊勢参宮を目的とした伊勢講を村々で作り、旅費を積み立て、くじで代表を選んで参宮者を決めていたということに驚きました。講を代表して旅をするため、今で言う復命書代わりに旅日記を書いていたそうです。

それぞれの旅人目線で、当時の旅がどういったものだったのか、どんな風景を見ていたのかが垣間見えて、道中記や紀行文の魅力をより深く味わうことができました

文化講座の様子その2.jpg

文化講座の様子その3.jpg

受講した参加者の方からも「楽しくあっという間の1時間45分でした。」「大変勉強になった。わかりやすく面白かった。」などの感想をいただき、皆さまにご満足いただけた講座となりました

杉山先生、そしてご来場くださいました参加者の皆さま、どうもありがとうございました

なお、「講座には参加できなかったけれど、内容だけでも知りたい!」という方は、若干数ではございますが、講座の資料がございますので、久喜図書館2階カウンターまでお越しください。

また、この講演会にあわせ、2階公開図書室で11月18日(日)まで文化講座関連の資料展「埼玉と街道を開催しております。

資料展「埼玉と街道」

開催期間

平成30年10月10(水曜日)~11月18日(日曜日)

(図書館休館日を除く)

開催場所

埼玉県立久喜図書館 2階公開閲覧室

埼玉県に点在する中山道や日光道中の宿場町について書かれた資料、中山道を題材として取り扱った文学作品や絵画、そしてそれぞれの街道を通って旅をした人の紀行文(道中記)など展示しています。もちろん杉山先生の著作も展示しています。展示期間終了まであとわずか ご来館の際は、ぜひ手にとってご覧ください。詳しくはこちら

2018年11月9日

「ボランティア養成 手作り布絵本講座」を開催しました!

今年度も県立久喜図書館で「ボランティア養成 手作り布絵本講座」を開催しました。

布絵本とは、布を主な素材とした絵本です。

ひもファスナーボタンスナップなどを使って、

はめるあわせるほどくむすぶなど

絵を動かして、指先の訓練をしながら遊ぶことができます

布絵本の「おめめをあけて」.jpg

<布絵本『おめめをあけて』 動物の目の部分がボタンになっています>

様々なハンディキャップのある子どもたちが、

楽しめるよう工夫されています。

講師には、布絵本をつくるボランティア「ぐるーぷ・もこもこ」の相談役であり、

オリジナル布絵本作家でもある野口光世先生をお迎えしました

布絵本講座の写真2.jpg

<野口先生のご指導を受けながら>

障害のある子どもたちにたくさんの布絵本や布おもちゃを作って届ける活動を続けていらっしゃる先生の熱意を感じ、ますます製作に熱の入るみなさん

布絵本講座の写真1.jpg

<今回の講座では新しく5名の方が参加してくださいました>

布絵本は誰が作っているの?

久喜図書館で所蔵するほとんどの布絵本は、

布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」のみなさんが、1点1点、丁寧に製作したものです。

手作業で作るので、1年間に作れるのは、1タイトル(5点)くらいです。

「つくし」のみなさんは、月に2回の活動日に、地道に製作を続けるほか、

今回のような「手作り布絵本講座」に参加して、技術の研鑽にはげんでいます

布絵本講座全体の写真.jpg

<外の雨の音など気にせず、皆さん真剣に布絵本を製作中>

今年は、布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」が平成10年に結成されてから20年目にあたります。

日頃の感謝の意を表すとともに、20周年を記念して図書館から感謝状を贈呈しました

感謝状の贈呈写真.jpg

<図書館から感謝状を贈呈>

野口先生を囲んで記念写真.jpg

<野口先生を囲んで記念撮影>

布絵本製作ボランティアのグループ「つくし」は、見学を随時受け付けています。

ご希望の方は県立久喜図書館子ども読書支援センター(電話 0480-21-2659 E-mail:kuki-jido@lib.pref.saitama.jp)までご連絡ください。

県立図書館では、障害のある子どもたちへのサービスのひとつとして、触って楽しめる 布絵本 を埼玉県内の特別支援学校(学級)や児童福祉施設に団体貸出しています。

手作り布絵本リスト・貸出案内のページ(https://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/ko_shien/nunoehon_annai.html)

まだ、活用したことのない特別支援学校(学級)や障害児(者)福祉施設で働く職員のみなさん、ぜひ一度、手にとってみてはいかがですか。

布絵本ならではの"ぬくもり"を感じることができます

2018年9月21日

「リレー・フォー・ライフ・ジャパン川越2018」に参加しました!

こんにちは、自然科学・技術資料担当です

みなさんは「リレー・フォー・ライフ」をご存知ですか?
「リレー・フォー・ライフ」とは、がん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、立ち向かうためのチャリティ・イベントです。
「命のリレー」とあるとおり、みんなでタスキをつないで会場を歩きます。

埼玉県内ではさいたま市と川越市で行われており、私たちも9月15日・16日に開催された「リレー・フォー・ライフ・ジャパン川越2018」に参加しました
今年も例年と同じく、埼玉県疾病対策課のみなさんとチームを組み、参加させていただきました。

15日当日の午前中はあいにくの雨でしたが、たくさんの方々が参加していました
開会式では、リレーフォーライフの趣旨や今年もイベントを開催・参加できる喜びをみんなで共有し、がんサバイバーの方たちがハトの風船をとばします。
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その後は、いよいよリレースタート
各団体がフラッグを持って、トラックを歩きます。
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私たちもコバトンとさいたまっちの入ったフラッグを持って、リレーをスタートしました。
午後には雨も上がり、みなさん笑顔でトラックを歩いていました

トラックの周りには、参加している団体がブースを出しています。
スタンプラリーや健康診断、アロママッサージやお菓子・・・どのブースもとっても興味を引かれるものばかり
私たちのブースでは、図書館で行っている健康・医療情報サービスを紹介
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「図書館でこんなことしていたの!?利用してみたい!」と思っていただけるよう、一生懸命PRしてきました。

ブースの他にも、色々なスモールセミナーが開催されていました。
私もそのうちの「免疫力を上げる 笑いヨガ」に参加し、ほっぺたが痛くなるくらい大笑い
身体も心もポカポカになりました

夕方になると、トラックに並べられているルミナリエに灯をともし、がんで亡くなった方たちを偲びます。
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日中のにぎやかな雰囲気から一転、厳かな空気に包まれます。

実はリレー・フォー・ライフに初参加の私!
雨の中でも明るく笑顔で歩くみなさんの姿にエネルギーをもらいました。
また、来年も参加できることを楽しみにしています。