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イベント

2024年1月9日

「図書館と県民のつどい埼玉2023」を開催しました

こんにちは! 埼玉県図書館協会事務局です。

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12月10日(日)に桶川市民ホール・さいたま文学館にて「図書館と県民のつどい埼玉2023」を開催しました。2019年以来の会場開催、図書館と本に関わる企画でいっぱいの当日の様子をお届けします!

作家 中島京子さん記念講演「図書館で夢を見る」

直木賞作家である中島京子さんをお招きしてご講演いただきました。埼玉との繋がりや、御著書と図書館のこと、執筆のきっかけや裏話など、様々なエピソードを楽しく柔らかくお話しいただきました。ご講演の終了後には、著者のサイン会を開催しました。

中島京子さん.PNG 中島京子さんとコバトン.png

中学生のビブリオバトル決勝

ビブリオバトルとは、おすすめの本を持ち寄って5分間で本を紹介し、一番読みたくなった本「チャンプ本」を参加者の投票で決定するという、スポーツのような書評ゲームです。

県民の日に予選会が行われ、2234名の参加がありました。決勝では予選会の各班で「チャンプ本」を紹介した5名が、それぞれの本の魅力を熱く紹介。さいたま市立馬宮中学校の熊谷陽仁さんが紹介した、『空白小説』(著:氏田雄介 小狐裕介 水谷健吾/イラスト:小林ラン/ワニブックス刊)が最多票を集めて「チャンプ本」に選ばれました。

中学生のビブリオバトル決勝 空白小説_書影.jpg

さまざまな図書館展示

公共図書館、高校図書館、大学図書館などの図書館が、活動や蔵書を紹介する展示を行いました。県内各所の公共図書館で連携した中島京子さんの著作展示や、それぞれの図書館の特徴的なコレクションなどの紹介がずらりと並びます。展示のほかにも、埼玉や図書館に関連したゲームを体験できる「図書館で楽しむボードゲーム」、大学の次世代ラーニングコモンズで提供されているレーザーカッター等の機器の体験ができる「図書館でモノづくり!?」など実際に触れて試すことの出来るコーナーも複数あり、沢山の人が楽しそうに参加していました。

展示の様子1 展示の様子2展示の様子3 展示の様子4

こども読書活動交流集会

公益財団法人東京子ども図書館理事(元公共図書館職員)の杉山きく子さんをお招きしての「絵本の読み聞かせ講座」、東京学芸大学附属世田谷小学校学校司書の金澤磨樹子さんをお招きしての「学校図書館講座」の2講座を開催。こども読書に関わる参加者の皆さんが、実践を踏まえた講義やワークショップに取り組みました。

もちろん大人向けの講座だけではありません。おすすめ本を展示した「こどもの本のひろば」では、おはなし会と工作会を実施しました。こどもたちも夢中になって取り組んでいました。

工作会 こどもの本のひろば

久しぶりの会場開催でしたが、多くの参加者にご来場いただき、無事に終了することが出来ました。御参加いただいた皆様、御協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

なお、記念講演とビブリオバトル決勝は後日配信を予定しています。配信時には埼玉県図書館協会のウェブサイト(https://www.sailib.net)でお知らせいたしますので、ぜひそちらもご覧いただければ幸いです。

2023年11月14日

文化講座「ことばの不思議」を開催しました!

こんにちは。久喜図書館 芸術・文学資料担当です。

10月7日(土曜日)に久喜図書館の視聴覚ホールで、文化講座「ことばの不思議」を開催しました。

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今回の文化講座では、歌人の穂村弘氏をお招きして、日常の中で発した言葉や短歌の中の言葉を取り上げ、言葉の面白さについてお話していただきました。

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前半では、日常生活の中で見聞きする言葉を取り上げ、ご家族のエピソードを添えながら、お話ししてくださいました。その中で、「言葉は道具ではなく、生きている」とおっしゃっているのが印象的でした。

おっとりとした語り口でユーモアを交えながらのお話で、笑いが起こる場面も多くありました。また、参加者の方はメモを取ったり、頷いたりして、熱心に聞き入っている様子が窺えました。

後半では、いくつかの短歌を取り上げ、同じ短歌でも言葉の選び方や並べ方を変えたものと比較して、お話してくださいました。

質疑応答では、短歌と俳句の違いについてなどの質問があり、穂村さんの回答をお聞きして、新たな発見をすることができました。

その後、当館司書より 調べ方案内(Milestone_69)「和歌と短歌の調べ方」 (PDF:861.4 KB)をもとに、県立図書館での調べ方についての説明がありました。

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県立久喜図書館では、関連資料展「三十一文字(みそひともじ)の文学~万葉集から現代短歌まで~」を1126日(日曜日)まで開催しています。図書館ウェブサイトで資料リストを公開していますので、ぜひご覧ください。

【久喜】資料展「三十一文字(みそひともじ)の文学~万葉集から現代短歌まで~」のページ

資料展「三十一文字(みそひともじ)の文学~万葉集から現代短歌まで~」

【期日】令和5年9月26日(火曜日)~令和5年11月26日(日曜日)

平日9時~19時、土日祝日9時~17時 ※休館日を除く

【場所】県立久喜図書館 2階公開図書室(無料、申込不要)

2023年9月30日

講演会「地上最高の星空作りを目指して ~MEGASTAR 開発ストーリー~」を開催しました!

こんにちは。自然科学・技術資料担当です。

9月9日土曜日、プラネタリウム・クリエーターの大平貴之さんをお招きし、

講演会「地上最高の星空作りを目指して ~MEGASTAR 開発ストーリー~」を

無事開催することができました。

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開催直前まで台風の影響を心配していたのですが、当日は午前中小雨が降った程度で、

電車等の乱れもなく、沢山の方にご来場いただきました。ご参加くださったみなさま、

本当にありがとうございました。

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幼少期からモノのしくみに興味があった大平貴之さんの、子どもの頃のお話から講演会

は始まりました。

プラネタリウムも、最初は映し出される星空よりも、機械そのものに興味があったそうです。

小学校のころ、プラネタリウムを作製するために必要なレンズを手に入れるため、電話帳を

調べて工場に片っ端から電話をしたというお話、奇跡的にレンズを提供してくれた工場のお

話にはとても感動しました。

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また、もう少し大きくなってから、通学の自転車につけるためのジェットエンジンを開発

しようとした話には会場内にどっと笑いが起きました。

後半では、これまでのプラネタリウム開発の話や、様々な場所で見ることができるメガスター

の事例紹介に加え、地上に星空を作り出すことの社会的意義や、大平貴之さんの「想い」を

伺うことができました。笑いあり、感動ありの本当にかけがえのない講演会となりました。

1時間半の講演時間はあっという間にすぎていきました。

質疑応答も、沢山の手があがりました。

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講演会の後は、当館の司書から

「調べ方ガイダンス「自然科学・技術情報の調べ方 ~星、宇宙を例として~」

を行いました。

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講演会とあわせて開催していた資料展「星々に魅せられて ~星空の美しさと宇宙への憧れ~」

の展示資料解説や、情報探しのポイント、インターネットやデータベースで情報を調べる方法を、

実際のウェブサイトなどを紹介しながらご案内させていただきました。

講演会後は、講師の大平貴之さんを展示にご案内したのですが、床に膝をついて熱心に展示資料

を見てくださったお姿が、職員一同とてもうれしかったです。

久喜図書館では、これからも皆さまに楽しんで参加していただけるイベントを多数企画しています。

ご参加お待ちしておりますので、ぜひお越しください!

【久喜】令和5年度文化講座 穂村弘氏「ことばの不思議」

https://www.lib.pref.saitama.jp/event/cat75/post-250.html

【久喜・熊谷】情報の探しかた講座 https://www.lib.pref.saitama.jp/information/2023/09/1026.html

2023年9月22日

「オカリナ・ミニ・コンサート」を開催しました!

こんにちは。久喜図書館 芸術・文学資料担当です。

8月25日(金曜日)に久喜図書館の視聴覚ホールで「オカリナ・ミニ・コンサート」を開催しました。

夏休みということもあって、お子さんの参加もあり、たくさんの方に来場していただきました。

音楽デュオ「たまごさんど」のお2人が、オカリナやギターなど、様々な楽器を演奏してくださいました。

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オカリナについて説明してくださる場面もあり、オカリナの意味が「小さなガチョウ」である

ということや、同じオカリナでも1つ1つ音色が違うというお話をされていました。

今回は、3つのオカリナを使っており、低い音や澄んだ音といった様々な音色で楽しませてくださいました。

「さとうきび畑」や「涙そうそう」といった沖縄の音楽では、オカリナの他に三線や鉄琴、

波の音を再現したオーシャンドラムという楽器で演奏をされました。

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〈オーシャンドラムと三線を使った演奏の様子〉

他にもYOASOBIの「ツバメ」や米津玄師の「Lemon」「パプリカ」といったJ-POP、「となりのトトロ」「いつも何度でも」といったジブリ音楽の演奏がありました。耳にしたことがある音楽が多かったのか、皆さん楽しそうにオカリナの世界に浸っていました。

コンサートの終わりには、オーシャンドラムなどの楽器を見せてくださり、参加された皆さんが興味津々で見ていました。

「たまごさんど」のお2人、そして参加してくださった皆様、ありがとうございました!

2023年7月5日

6月18日(日曜日)歴史と民俗の博物館共催講座「出張講座 あなたの街にも『れきみん埼玉』」を開催しました!

こんにちは。熊谷図書館の人文・社会科学資料担当です。
6月18日(日曜日)に、埼玉県立歴史と民俗の博物館共催「出張講座 あなたの街にも『れきみん埼玉』」を開催しました。
なお、この講座は、例年実施している文化講座に代えて実施したものです。

現在、歴史と民俗の博物館は改修工事のため休館しております。休館中の事業として出張講座を行っており、今回は通算で第2回目の講座です。
講師は末木啓介館長、加藤かな子主席学芸主幹、根ヶ山泰史主任学芸員の3名です。

テーマは「1 モノの分布から見る埼玉の古墳時代」「2 古代埼玉の渡来系氏族」「3 小鹿野町法養寺薬師堂の『落書き』」です。
今回は、ほんの少しですがお話の概要を御紹介いたします。

1 モノの分布から見る埼玉の古墳時代
古墳・石室に使用された石材・埴輪・土器の分布から、埼玉古墳群の出現や県内の勢力の変遷についてお話をいただきました。
まず驚くのが、県内で確認されている古墳の多さです!その多くが6世紀以降につくられているということです。
また、古墳から出土した土器などからも、その地域を示す特徴や文化、勢力の関係性も見えてくるそうです。一つの出土したものから、本当にたくさんの情報が得られるのですね。

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2 古代埼玉の渡来系氏族
奈良時代から平安時代に活躍した、埼玉県にゆかりのある「渡来系氏族」についてお話をいただきました。講義中では、高麗郡、新羅郡、男衾郡出身の渡来系氏族について取り上げられました。渡来人は、当時の日本にはなかった新しい知識や高い技術を日本列島にもたらしました。そして、それらが政治や文化など様々な面で古代日本に大きな影響を与えています。その子孫である渡来系氏族もまた、仏教文化や技術、産業の発展に貢献し、正史に名を遺した人物も輩出しているそうです。今日、私たちが当たり前のように触れている文化が、遡れば渡来人の方々、そして渡来系氏族の方々が大切に守り伝えてきたことにつながるのですね。

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3 小鹿野町法養寺薬師堂の「落書き」
小鹿野町法養寺薬師堂に遺された墨書=「落書き」の調査について、その概要をお話しいただきました。法養寺薬師堂の建築には、鉢形城主北条氏邦が関わったと考えられているそうです。この墨書はとても重要な史料であり、これらの史料から年代や形式、書いた人の住所やそこを訪れた目的などの特徴や傾向が見えてきたとのことです。
秩父の札所巡礼にも関わりがあったのですね。補足調査によって更なる墨書が確認されたとのことで、今後また新たな発見があるかもしれないと考えるととても興味深いです。なお、今回の調査を踏まえ、令和6年3月16日(土曜日)から特別展「北条氏邦」が開催されるそうです。

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普段あまり見ることができない写真や史料をスライドでたくさん御紹介いただきました。受講者の皆さんは講師の方のお話に、熱心に耳を傾けられていました。
講座終了後、「とても興味深かった」「もっとお話を聞きたい」「最高でした」という積極的なお言葉をいただきました。
今回は、歴史と民俗の博物館との共催という新たな試みでした。学芸員の方々のお話をじっくり聴くことができる貴重な機会になったのではないかと思います。
講師の皆様、歴史と民俗の博物館の皆様、参加された皆様、ありがとうございました。

歴史と民俗の博物館出張講座に合わせ、現在熊谷図書館では、以下の関連展示を開催しています。
学芸員の方おすすめの資料や、勾玉の作り方などの展示も行っています。ぜひ、御覧ください。

「令和5年度 第1回資料展 古墳人の装い ―美しき装身具―」
「歴史と民俗の博物館との連携事業 出張講座 参考資料展」