図書館ブログ
2023年10月24日
情報・地域協力担当の仕事について
こんにちは。久喜図書館の情報・地域協力担当です。
今まで私たちの担当の仕事について、「地域協力」の部分はこちらやこちらでご紹介してきました。
では、「情報」の部分はどんな仕事があるでしょうか。名前からは具体的にどんなことをしているのか想像しにくいこの仕事について、ご紹介したいと思います。
まず、利用者の方に直接関わる仕事として、情報の探しかた講座の運営があります。
情報の探しかた講座では、それぞれのテーマに関する情報を探す方法についてご紹介します。今年度は10月26日から開催いたします。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
次に、利用者の方からは見えにくい仕事として、レファレンスサービス関係の仕事の取りまとめがあります。
レファレンスサービスとは、利用者の方の調べ物を、図書館職員がお手伝いするサービスです。
具体的には、利用者の皆様から受け付けたご相談を下調べし、内容によって各担当へ振り分けたり、回答を取りまとめ、国立国会図書館のレファレンス協同データベースに提供したり、皆様がご自分で情報を探す際の手がかりとなるリンク集の管理をしたり、といったことをしています。
私たちが国立国会図書館へ提供したレファレンス事例は、以下からご覧いただけます。キーワードで検索することも可能ですし、提供した全ての事例の一覧を見ることもできます。
レファレンス事例データベース - 埼玉県立図書館 (pref.saitama.jp)
私たちが管理しているリンク集は、以下から見ることができます。埼玉県内の大学や博物館・資料館などで図書資料を閲覧できる場所を紹介する「埼玉の図書館類縁機関案内」や、調べものや情報収集に利用できるウェブサイトをまとめた「調査・研究に役立つリンク集」などがあります。
調査・相談(レファレンス)に役立つリンク集 - 埼玉県立図書館 (pref.saitama.jp)
ぜひご活用ください!
2023年10月20日
資料展「埼玉さあ行こう!~埼玉の観光地と観光ビジネス~」は終わったけれど、埼玉観光は終わらない!
みなさんはこの夏、観光をしましたか? 観光をするには、ガイドブックやパンフレットを見てどこに行くかを検討しますよね。実は図書館にも観光プランを立てるのに役立つガイドブックなどがたくさんあります。
またホテル業や旅行業などの観光ビジネスには多くの人が携わっており、インバウンドやワーケーション、グランピングが近年注目を集めています。
県立熊谷図書館では、埼玉の観光地や観光ビジネスに関する資料展「埼玉さあ行こう!~埼玉の観光地と観光ビジネス~」を令和5年8月1日(火曜日)~令和5年9月21日(木曜日)にかけて開催しました。埼玉の観光地や観光ビジネスに関する資料を展示して展示を見た人に観光してもらい、図書館も県内観光産業の発展に貢献したいという思いから企画した資料展です。このブログでは、どのような展示だったのかをテーマごとに写真も交えて紹介していきます。
1 埼玉の観光地
「さあ行こう!」となったら、みなさんはガイドブックやインターネットを使って事前に観光地の情報を集めることが多いと思います。図書館で所蔵しているフリーペーパーにも観光地に関する情報が掲載されています。フリーペーパーはデザインや写真の撮り方を工夫しているものが多く、見ているだけでわくわくしてきます。フリーペーパーだけでなく、埼玉の観光地を舞台にした漫画『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』やボードゲーム「みんなのさいたマップ」も展示しました。
2 埼玉の観光地と食
観光に行ったら、その土地にあるおいしい食べ物を食べたくなるもの。埼玉にも地域に根差したおいしい食べ物がたくさんあります。埼玉といえばうどん! こうのす川幅うどんや熊谷うどんが有名ですよね。他にも東松山の焼き鳥や北本のカレーを紹介したグルメガイドもあります。表紙を見るだけで食べたくなってきませんか?
3 観光ビジネスとは
観光ビジネスとはどのようなものなのかや業界動向が分かる図書、コロナ禍を総括する特集が掲載された雑誌などを展示しました。新型コロナウイルスの感染拡大による宿泊業・旅行業への影響やこれからの観光業について知ることができる資料も揃っています。
4 観光ビジネスとまちづくり
コンテンツツーリズムや聖地巡礼、観光地域づくり法人(DMO)をキーワードに展示しました。埼玉県は「クレヨンしんちゃん」の春日部市、「心が叫びたがってるんだ。」の秩父市、「らき☆すた」の久喜市などの聖地巡礼スポットがあります。聖地巡礼も観光ビジネスのひとつなのです。
5 新たな観光ビジネス
ここでは、新たな観光ビジネスとしてワーケーションやグランピング、ウェルネスツーリズムについて書かれた資料を展示しました。まだ耳慣れない用語もあるかもしれません。そんなときは是非、展示した資料を読んでみてください。
県観光課から借りたポスター
埼玉県で観光に関する展示をするなら、あの方のポスターを展示したい! ということで県観光課からポスターを借りました。それがこちら。埼玉バーチャル観光大使春日部つくしさんのポスターです。ポスターは川越の時の鐘をバックにしたものとイロドリ埼玉の2種類。どちらも旅情をかき立てますね。このポスターを見るために図書館に足を運んでくれた方もいたのではないでしょうか。
ここまで、展示の内容を紹介してきました。「埼玉さあ行こう!~埼玉の観光地と観光ビジネス~」展示資料リスト(PDF:1.5 MB)には、展示資料のほかに関連するウェブサイトのリンクも掲載しています。こちらも併せて御覧ください。
季節は夏から秋へと移り変わっています。私は9月に嵐山町で1泊2日のキャンプをして日本酒とキャンプ飯を堪能しました。資料展は終わっても、観光シーズンは終わりません。このブログを読んでくれているみなさんも、最高の埼玉観光を楽しんでください。
2023年10月7日
こんな本あります!―久喜図書館の書棚から―
こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。
さて、今月は...
■No.1■
『虫から死亡推定時刻はわかるのか? 法昆虫学の話』
(三枝聖著 築地書館 2018)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:498.9/ムシ>
本書は、不幸にして人間より先に昆虫に発見された死者(孤独死や遺棄された殺人事件の被害者)について、死体に定住する昆虫(主にハエの幼虫)からいつ亡くなったかを推定する自称「法昆虫学者」によるお仕事解説書である。
最後の生存確認情報や解剖所見では判別できない場合にお呼びがかかり、第一発見者である昆虫から証言を聞き取るのが「法昆虫学者」の仕事らしい。法医解剖室で昆虫を採集し、標本を作り、死体発見現場の環境や天候、解剖室への移動時間を鑑みつつ種類を特定、成長段階や個体数から死後経過時間を推定していく。生命活動を終えてから土に還るまでの観察実験も興味深い。
虫のことを見るのも考えるのも嫌という方にはおすすめはしないが、人間も他の生物と同じように自然の循環のなかにいる、という当然のことに思いいたる。
一般人とていつなんどき法昆虫学にお世話になるかわからない。このニッチな世界をのぞいてみてほしい。
(紹介者:神原陽子)
■No.2■
『ささやく恋人、りきむレポーター 口の中の文化(もっと知りたい!日本語)』
(定延利之著 岩波書店 2005)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:811.1/ササ>
美味しい料理に、つい唸る。誰かにお願いメールをする時に、土下座の絵文字を使う。そんな日本語話者にとってはごく普通の光景に、他言語文化の視点からスポットライトを当てて、新たな側面を見せてくれる一冊。
本書では、言語学者である著者が、私たちが会話をする上で日常的に・無意識のうちに行っている事象をつぶさに観察し、音声コミュニケーションにおける気持ちと音声の結びつきを分析している。
「えっと」「あの」といったつなぎ言葉(フィラー)や、つっかえ、イントネーションとアクセントの変化、りきみ、空気すすりといった行為には、存在理由と意味があった。
豊富な事例紹介と軽快な語り口に、つい読む姿勢が前のめりになる。
(紹介者:S・O)
■No.3■
『呼べばくる亀 亀、心理学に出会う』
(中村陽吉著 誠信書房 1991)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:487.9/ヨ>
飼い犬は名前を呼ばれると駆け寄ってくるが、亀の場合はどうだろうか。本書は、ある心理学者と「カメちゃん」ことペットの亀の交流や心理学的実験の記録である。
カメちゃんは飼い主を探して部屋を移動する。餌付けしたわけではないのにただ甘えたくて飼い主に歩み寄り、握手するように手を差し出すこともある。
なぜ亀とこのような信頼関係を築くことができたのか?本書を読むと、その秘訣は心理学者ならではの観察力にあることがわかる。時に客観的に、時に愛情たっぷりに、亀の心理や行動を分析したユーモラスな一冊。
(紹介者:M・M)
それでは、次回もお楽しみに。
2023年9月30日
講演会「地上最高の星空作りを目指して ~MEGASTAR 開発ストーリー~」を開催しました!
こんにちは。自然科学・技術資料担当です。
9月9日土曜日、プラネタリウム・クリエーターの大平貴之さんをお招きし、
講演会「地上最高の星空作りを目指して ~MEGASTAR 開発ストーリー~」を
無事開催することができました。
開催直前まで台風の影響を心配していたのですが、当日は午前中小雨が降った程度で、
電車等の乱れもなく、沢山の方にご来場いただきました。ご参加くださったみなさま、
本当にありがとうございました。
幼少期からモノのしくみに興味があった大平貴之さんの、子どもの頃のお話から講演会
は始まりました。
プラネタリウムも、最初は映し出される星空よりも、機械そのものに興味があったそうです。
小学校のころ、プラネタリウムを作製するために必要なレンズを手に入れるため、電話帳を
調べて工場に片っ端から電話をしたというお話、奇跡的にレンズを提供してくれた工場のお
話にはとても感動しました。
また、もう少し大きくなってから、通学の自転車につけるためのジェットエンジンを開発
しようとした話には会場内にどっと笑いが起きました。
後半では、これまでのプラネタリウム開発の話や、様々な場所で見ることができるメガスター
の事例紹介に加え、地上に星空を作り出すことの社会的意義や、大平貴之さんの「想い」を
伺うことができました。笑いあり、感動ありの本当にかけがえのない講演会となりました。
1時間半の講演時間はあっという間にすぎていきました。
質疑応答も、沢山の手があがりました。
講演会の後は、当館の司書から
「調べ方ガイダンス「自然科学・技術情報の調べ方 ~星、宇宙を例として~」
を行いました。
講演会とあわせて開催していた資料展「星々に魅せられて ~星空の美しさと宇宙への憧れ~」
の展示資料解説や、情報探しのポイント、インターネットやデータベースで情報を調べる方法を、
実際のウェブサイトなどを紹介しながらご案内させていただきました。
講演会後は、講師の大平貴之さんを展示にご案内したのですが、床に膝をついて熱心に展示資料
を見てくださったお姿が、職員一同とてもうれしかったです。
久喜図書館では、これからも皆さまに楽しんで参加していただけるイベントを多数企画しています。
ご参加お待ちしておりますので、ぜひお越しください!
【久喜】令和5年度文化講座 穂村弘氏「ことばの不思議」
https://www.lib.pref.saitama.jp/event/cat75/post-250.html
【久喜・熊谷】情報の探しかた講座 https://www.lib.pref.saitama.jp/information/2023/09/1026.html
2023年9月22日
「オカリナ・ミニ・コンサート」を開催しました!
こんにちは。久喜図書館 芸術・文学資料担当です。
8月25日(金曜日)に久喜図書館の視聴覚ホールで「オカリナ・ミニ・コンサート」を開催しました。
夏休みということもあって、お子さんの参加もあり、たくさんの方に来場していただきました。
音楽デュオ「たまごさんど」のお2人が、オカリナやギターなど、様々な楽器を演奏してくださいました。
オカリナについて説明してくださる場面もあり、オカリナの意味が「小さなガチョウ」である
ということや、同じオカリナでも1つ1つ音色が違うというお話をされていました。
今回は、3つのオカリナを使っており、低い音や澄んだ音といった様々な音色で楽しませてくださいました。
「さとうきび畑」や「涙そうそう」といった沖縄の音楽では、オカリナの他に三線や鉄琴、
波の音を再現したオーシャンドラムという楽器で演奏をされました。
〈オーシャンドラムと三線を使った演奏の様子〉
他にもYOASOBIの「ツバメ」や米津玄師の「Lemon」「パプリカ」といったJ-POP、「となりのトトロ」「いつも何度でも」といったジブリ音楽の演奏がありました。耳にしたことがある音楽が多かったのか、皆さん楽しそうにオカリナの世界に浸っていました。
コンサートの終わりには、オーシャンドラムなどの楽器を見せてくださり、参加された皆さんが興味津々で見ていました。
「たまごさんど」のお2人、そして参加してくださった皆様、ありがとうございました!