図書館ブログ
2025年7月15日
【久喜図書館】ミニ展示「久喜図書館の資料展」開催中!~展示とイベントで令和6年度の久喜図書館を振り返る~
こんにちは。久喜図書館の自然科学・技術資料担当です。
早速ですが、皆さまは図書館で「イベント」に参加したり、「展示」をご覧になったことはありますか?
図書館は本を読んだり、借りるだけの場所ではありません。
実は図書館では、本や情報と人(そして時には人と人)とを結びつけるため様々なイベントや展示を開催しており、気軽に参加・閲覧していただくことができます。
今回のブログでは、県立久喜図書館で開催中のミニ展示「久喜図書館の資料展」をご紹介するとともに、令和6年度に行ったイベントと展示を振り返ります。
ミニ展示「久喜図書館の資料展」
県立図書館では、テーマに合わせて所蔵資料を紹介する資料展を熊谷・久喜両館で定期的に開催しています。
久喜図書館で昨年度(令和6年度)開催した資料展は、全部で9つ。
様々な切り口で沢山の資料をご紹介し、ご好評をいただきました。
現在開催中のミニ展示「久喜図書館」の資料展では、昨年度開催した9つの資料展から展示資料を抜粋してご紹介しています。
※展示期間は7月17日(木)までです。
それぞれの資料展の際には、展示された資料をまとめた資料リストも作成していますので、新たな本との出会いの一助にこちらもぜひご活用ください。
・令和6年度に久喜図書館で実施した資料展の一覧および資料リスト
・熊谷図書館・久喜図書館の過去の資料展の資料リスト(2015~)
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ミニ展示「久喜図書館の資料展」
開催期間:令和7年7月1日(火曜日)~令和7年7月17日(木曜日)(図書館休館日を除く)
開催場所:埼玉県立久喜図書館 2階公開図書室
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講演会など
続いて、令和6年度に久喜図書館で開催した講演会を振り返ります。
昨年度、久喜図書館では、「スパイス」「災害」「デザイン」等多様なテーマの講演会を開催しました。
- 令和6年度講演会「おいしい!楽しい!スパイシー!~スパイスの魅力とその効能~」
スパイスコーディネーター協会理事長の武政三男氏を講師にお招きし、スパイスの歴史や効能、活用法などをお話しいただきました。 - 令和6年度健康・医療情報講演会「避難生活であなたと家族の健康を守るために ~災害サイクルとタイムライン~」
植田信策先生(石巻赤十字病院 副院長、避難所・避難生活学会 代表理事)をお招きし、東日本大震災や能登半島地震の避難所で救護活動などに当たった経験から、避難所と自宅での避難生活において健康被害を防ぐためのポイントを解説していただきました。 - 令和6年度文化講座「つなぐ、彩る ~スピカデザインの現場から~」
朝霞市のデザイン事務所「スピカデザイン」で代表を務める大下修央氏に、デザインの基礎知識やデザイナーのお仕事についてお話いただきました。 - 令和6年度「情報の探しかた講座」
インターネットを使って上手に情報収集したい。図書館の資料や情報をもっと使いこなしたい。そのような声におこたえし、埼玉県立図書館では毎年「情報の探しかた講座」を開催しています。
講演会には、テーマを変えて毎年行っているものや、オンラインで参加できるものなどもございますので、気になるものがあれば、今年度の参加をぜひご検討ください。
イベントに関する最新情報は、こちらからご確認いただけます。
子どもや親子向けのイベント
久喜図書館では、子どもや親子向けのイベントなども開催しています。
ここでは令和6年度に開催したイベントをご紹介します。
子どもや親子向けのイベントは、「親子ふれあい講座」や「おはなし会」など毎月開催されているものもあります。
ぜひご参加ください。
- 令和6年度「子ども読書の日記念 おおきなおはなし会」
おはなしのじかんでは、絵本の読み聞かせや紙芝居などのおはなし会、おんがくのじかんでは音楽ユニット「たまごさんど」による楽器の演奏会をおこないました。 - ちいさい子むき おはなし会
0歳から4歳のお子さんと保護者の方が対象の、親子で参加して、絵本・わらべうた・てあそびを楽しむ会です。
毎月第4土曜日午後2時から2時20分まで開催しています。 - おはなし会
ひとりでお話しがきけるお子さん対象の、むかしばなしや絵本、かみしばいを楽しむ会です。
第1、2、3(5)土曜日の午後2時から午後2時30分まで開催しています。 - 令和6年度「オカリナ・ミニ・コンサート」
映画会の前に音楽ユニット「たまごさんど」によるオカリナの演奏会を開催しました。 - 親子ふれあい講座
家庭教育アドバイザーによる子育てアドバイスや、てあそび、わらべうたを楽しむ講座です。
月に1回水曜日に開催しています。 - げすいどう教室
埼玉県下水道公社と連携し、映画「みんな知ってる?~下水道の世界~」の上映や、微生物の観察、水質実験などを行いました。 - こども読書活動交流集会「出版社が紹介!おすすめの児童書 2024」
岩崎書店、岩波書店、Gakken、小峰書店、さ・え・ら書房、少年写真新聞社、童心社、フレーベル館、ポプラ社の9社に、2024年出版の児童書の中から自社イチオシ本の紹介をしていただきました。
子どもや親子向けのイベントに関する最新情報は、こちらからご確認いただけます。
その他事業
- 映画会
埼玉県立図書館では、各図書館で定期的に映画会を開催しております。
令和6年度も様々なテーマの映画を上映しました。 - 新規音訳者養成講座
視覚障害者等のための録音資料の製作と対面朗読を行う音訳者を養成する講座を8年ぶりに行いました。
受講者は初級(全25回)・中級(全28回)の2年にわたる講座で、専門的な技術を身につけました。 - 令和6年度「特別支援学校 学校図書館講座」
埼玉県内公立特別支援学校・分校および小・中学校の特別支援学級の教諭、学校司書等を対象に現役の教諭お二人を講師としてお招きして、特別支援学校での実践についてお話しいただきました。 - 深沢七郎生誕110年記念イベント 朗読『楢山節考』
深沢七郎文学記念館と連携し、生誕110年を迎えた深沢七郎の小説『楢山節考』の一部を、朗読でお届けしました。
このように、久喜図書館では昨年度、様々な方を対象とした多様なイベントを開催いたしました。
令和7年度も皆様に楽しんでいただけるような、イベントや展示をたくさん開催する予定です。
ぜひ、ご参加ください。
2025年7月4日
こんな本あります!ー久喜図書館の書棚からー
こんにちは。久喜図書館です。
このコーナーでは、所蔵する図書を図書館職員がご紹介します。
さて、今月は...
■No.1■
『わがまま老後のすすめ』 (和田秀樹/著 筑摩書房 1999)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:493.185/ワカ>
著者は、その豊富な臨床経験から老いについての常識に一石を投じ、高齢者には一般の医学常識は通用しない、健康を気にして神経質になるより、積極的に心によいことを楽しむ方が脳の老化(特に感情)を防ぎ、健康長寿になるという。
そして、精神分析学者コフートによる「自己心理学」の理論「自己愛(自分を受け入れること)」に着目し、「わがままな自分」「贅沢な自分」「人に依存してしまう自分」を受け入れることを提案する。
ギブアンドテイクの相互依存関係を築くことは、老後の生きる知恵であり、また、欧米のように高齢者がもっとお金を使って老後の人生を楽しめば、経済がより発展し、将来、日本も老後に夢の持てる社会に変わるだろうとエールを送る。
25年前の著作であるが全く色あせる事なく、「人生100年時代」を迎えた今こそ多くの人に読んでほしい一書である。
(紹介者:H・T)
■No.2■
『祈りの彫刻 リーメンシュナイダーを歩く 続』(福田 緑/著 丸善プラネット 2013)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:712.34/イノ >
リーメンシュナイダーは中世後期ゴシックの彫刻家である。15世紀末から16世紀前半に南ドイツの古都ヴュルツブルグで活躍し、多くの祭壇彫刻を残した。
本書は、小学校教員を早期退職した著者が各国の教会や美術館の作品を訪ね歩き、まとめた写真集であり、計5冊のシリーズのうち2冊目に当たる。
頁を繰ってみる。聖人たちは少し硬い表情で、何かこらえているように見える。手や指の動きは優美でしなやかだ。眼差しは鑑賞者と交わることはないが、見ているうちに、鑑賞者が自ら語り出すのを待っているように感じられてくる。本来こうした彫刻は、現地を訪れ、その光や空気を感じながら見るべきなのだろう。が、彫刻家の優れた精神性は、本書の各頁から力強く伝わってくる。
ティルマン・リーメンシュナイダー、マイスター。参事や市長も務めたが、後の農民戦争の際に農民側に立って投獄され、出所の6年後に亡くなった。澄んだ目をした人だったと思う。
(紹介者:蓮見 博)
■No.3■
『影裏』(沼田真佑/著 文藝春秋 2017)
<所蔵館:久喜図書館 請求記号:913.6/ヌマ>
出向先の岩手で過ごす今野。釣り好きな彼が心を許す職場の同僚、日浅との釣りが心を癒す何よりの時間だった。
その後日浅は退職し疎遠になった頃、東日本大震災に見舞われた。彼の安否が取れず、手がかりを求め実家を訪れた。
しかしそこで聞かされた話は、日浅の知らない一面を知る結果となった。
友情という甘い記憶と脆くも崩れてしまう悲しさを微妙に描き分けた作品。 第157回芥川賞受賞作
(紹介者:H・I)
それでは、次回もお楽しみに。
2025年7月3日
高等学校初任者研修 教科別研修(商業)が実施されました。
こんにちは。熊谷図書館 ビジネス・産業支援担当です。
ビジネス・産業支援担当では、「図書館でビジネス!」を世に知ってもらうべく、ビジネス情報を取り扱った事業を実施しています。
今回は、6月11日(水曜日)に行われた「高等学校初任者研修 教科別研修(商業)」をご紹介します。
この研修は、新しく商業科高校に赴任した先生向けに埼玉県立総合教育センターが主催する研修で、その中の一コマを図書館が受け持っています。
午前中は埼玉県立図書館が提供するサービスとその使い方の紹介、そして情報の探しかたに関する講義を行いました。
ビジネス科目を専門として扱う商業科の先生たちに、ビジネス情報が得られる図書や商用データベースなど専門科目で活用できる資料を知ってもらい、また、埼玉関係データベースなどの探究学習に便利な図書館提供データベースの使い方を学んでいただきました。
そして、普段から調査・相談(レファレンス)サービスを行う私たち司書は、情報探しのプロです。そんな私たちから、紙資料・インターネット情報それぞれの情報の探しかたのコツを先生たちに伝授しました。
その後、熊谷図書館の施設案内を行いました。先生方は、ビジネス関連の資料が取り揃っているビジネス支援室や外国語の教科書が並んでいる外国語資料コーナーなど、学校教育に利用できる資料が並んでいるコーナーを特に熱心にご覧になっていました。
午後は総合教育センター指導主事によるプレゼンに関する講義の後、図書館資料を活用したプレゼン資料作成とその発表の演習を行いました。
午前中に学んだ業界・会社調査の基本図書や商用データベースをしっかり活用し、皆さん短い時間の中でもしっかりとしたプレゼン資料を作成していました。発表は、どの先生も話が上手で、私たち司書も楽しく聴かせてもらいました。普段から授業を行っている先生方、流石のプレゼン力でした。
研修終了後、受講した先生たちから「図書館にはネットでは得られない豊富なビジネス情報があることがわかりました。」や「就職を希望している生徒にも、県立図書館のビジネス支援サービスを薦めたい。」という言葉をいただきました。
今度は先生たちから生徒たちへ、今回得た県立図書館の活用方法や情報の探しかたの知識を伝えていってほしいですね。
今回は先生向けの事業でしたが、県民の皆様が参加できるビジネスイベントも実施しています。
詳しくは、埼玉県立図書館ホームページの「ビジネス支援サービス」をご覧ください。
2025年6月15日
貸出文庫予約受付中!
こんにちは。
県立熊谷図書館の図書館協力担当です。
昨年10月にこちらの記事「「貸出文庫」を知っていますか?」で紹介した「貸出文庫」。
同じ本を最大20冊、集団読書用に最大2か月貸出しています。
県内で活動するグループであれば、電話一本、もしくはFax一枚で簡単に予約できます。
(※通常の県立図書館の本の予約とは異なります、ご了承ください)
県立図書館ではこの「貸出文庫」を、年2回新たに購入しています。
2025年3月までに、新たに購入したタイトルを紹介します!
【令和6年度第2回購入作品】
1.『風に立つ』 柚月裕子著 中央公論新社 2024.1
非行少年を一時預かりする「補導委託」を独断で始めた父親と、それに戸惑う息子の家族小説。
2.『成瀬は信じた道をいく』 宮島未奈著 新潮社 2024.1
我が道を突き進む主人公が失踪!?全5編の爽快な青春小説。
3.『佐渡絢爛』 赤神諒著 徳間書店 2024.3
元禄の世、すべて同じ能面が残されているという怪事件をめぐる歴史ミステリー。
4.『サンショウウオの四十九日』 朝比奈秋著 新潮社 2024.7
ひとつの体に、双子の姉妹。その父親は双子の兄の体に宿って生まれていた......自分と他人の境界とは。
5.『ツミデミック』 一穂ミチ著 光文社 2023.11
感染症が流行する世界での犯罪、がテーマのミステリー短編集。
6.『めざせ!ムショラン三ツ星』 黒栁桂子著 朝日新聞出版 2023.10
刑務所のご飯は「クサい飯」?受刑者と栄養士が作るお料理レシピ付きノンフィクション。
7.『続きと始まり』 柴崎友香著 集英社 2023.12
三人の登場人物たち、それぞれの「あの日」を振り返りながら進む日常を見つめる。
以上7作品です。
また、ベストセラーや近代文学、定番の児童書なども取り揃えております。
貸出文庫は目録をウェブサイトにて公開しておりますので、
本のタイトルや作者名で探すことができます。
予約方法や目録など詳しくは、下記バナーからご覧ください。
2025年5月31日
資料展「高校生におすすめの外国語の本と多文化共生を知る本 ~みんなで読書を楽しもう~」開催中です。
こんにちは。
熊谷図書館の多文化サービス担当です。
現在、熊谷図書館2階ロビーでは資料展「高校生におすすめの外国語の本と多文化共生を知る本 ~みんなで読書を楽しもう~」を開催中です。
埼玉県には現在、24万人以上の外国人が暮らしています。日本語を母語としないクラスメイトがいる、という高校生も少なくありません。異なる文化を理解し、互いに尊重しながら共に生きていく「多文化共生」を知ることが、今後ますます必要になっていきます。そして、読書は、母語に関わらず、同じ本を読んで一緒に楽しむことができる大切な手段です。
今回は、そんな現代を生きる高校生におすすめしたい外国語の本や多文化共生を学ぶことができる本を展示しています。
「ロングセラーに間違いなし」/「読んでおきたい日本文学」
世界的なロングセラー小説や教科書によく掲載される日本文学作品を展示しています!
様々な言語に翻訳されているので、母語が異なる人とも読書体験を共有し、一緒に楽しむことができます。
「本もアニメも両方楽しむ」/「SFとファンタジー」
▲海外でも人気のある日本のアニメ。アニメだけでなく本でも楽しんでください。
▲SFやファンタジー小説も展示しています。
「生きるヒントを見つけよう」/「仕事やお金について考える」/「科学って面白い」
進路や将来、仕事にお金・・・ 悩んだり迷ったりした時に読んでもらいたい本を集めました。
同じ展示ケース内には「科学」が楽しくなる本も展示しています。

「多文化共生って、なに」/「安心して暮らせる世界のために」
これからの時代に大切な「多文化共生」や「SDGs」について考える本を紹介しています。
「趣味にハマる」
共通の趣味があれば、言葉の壁も越えられる!
「今読みたい世界の小説」
近年話題になっている各国の小説を集めました。
ご紹介した11のテーマで200冊以上の本を展示しています!
展示している本は展示期間中でも貸出ができます。ご希望のものがございましたら職員にお声がけください。
また、資料リストは以下のページからもご覧いただけます。
高校生におすすめの外国語資料と多文化を知る本 ~みんなで読書を楽しもう~
高校生以外の方にも楽しんでもらえる本ばかりなので是非ご来館ください。
みんなで読書を楽しみましょう!
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資料展「高校生におすすめの外国語の本と多文化共生を知る本 ~みんなで読書を楽しもう~」
期間:令和7年5月24日(土)~8月3日(日)
場所:埼玉県立熊谷図書館 2階ロビー
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